[R18] 女性を愛する天才の俺様、異世界を救う (JP) – 1章 1節 2話*(R18版) 地球の女神 初夜

目次

前書き

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R18

第1節 地球の女神(第1章 勇者の村)

第 2 / 12 話

<Hの前>

<初夜>

<誘い>

「今夜アンを抱いてもいいか?」

 俺はアンに今夜Hする許可を取ろうとした。

「ええ♡もちろんいいわよ♡」

 アンは俺の目を見つめながらそう言ってくれた。

 かくして俺とアンは今夜Hする事となった。

<落ち合う>

 そして俺とアンはHする為別々に体を洗い寝室で落ち合った。

 今俺とアンはベッドを前に横に向かい合って立っている。

<処女>

「私♡初めてだから♡」

 アンはとても恥ずかしそうにしていた。

 しかし女神のくせに処女とは。

 その訳が気になるがそもそもアンの初めての相手が俺で良いのか?問題も有るんだよなぁ。

 という訳で俺はアンに――。

「なぁ、アン。初めての相手が俺でいいのか?」

 ――その事を尋ねてみた。

「ええ♡もちろんいいの♡私の初めては裕太にって取っておいてたのよ♡」

 取っておいてたって……また新たな疑問が出てきてしまったのだが。

「でもそれって何でなんだ?」

 疑問なのだ。

 俺はただの人間だしな。

 まぁ天才ではあるのだが。

「私にも事情が有るのよ……」

 一体どういう事なのだ?

 今の内に訊いておくか。

 俺の性格的にこういう自分が気になった事は答えを知らないままだといつまでも気になってしまってこれからの事に集中出来ないしな。

 俺はタスク達成脳なので大事な事程後回しに出来ないタイプなのだ。

「その事情って?アンは美人だし可愛いし性格も良いから相手に困る事は無いはずだと思うのだが?」

 不思議なんだよなぁ。

<奥手な男>

「昔すっごく奥手な男がいたのよ……私が選んで信託を下ろした勇者なんだけど……結ばれるなら全部終わってからにしようとか言って全部後回しにして……しかもその男は私との約束を守る前に死んじゃったのよ……」

 何じゃそりゃ。

 飛んだマヌケで最低な男がいたもんだな。

 てかその文脈だと「守る」じゃなくて「果たす」だと思うのだが。

「そうね、『守る』じゃなくて『果たす』ね」

 え……!?

 ――いや、いい。

 偶然かもしれないしな。

 アンはさっきからずっと怪しいが本人が頑なに認めようとしないので俺としては偶然を信じてやるしか無いだろう。

「それにしてもずいぶんと奥手な男がいたもんだな。しかもアンとの約束も果たさずに死んじまうなんてな。酷い話だと思うがそいつは「さっきアンが言ってた『アン』って名前を付けてくれた人の事か?」

 今俺は果たせない事を絶対に約束しちゃいけないなぁ、と強く思った。

 まぁ約束した時は実現出来ると思っていたのかもしれないが。

 しかし酷い話だな。

 それにしても4300年以上も前の事と言ってたっけか。

 いや、俺が世界史で学んだ時の知識で言えば5000年以上も前の事なんじゃないのか?

 まぁいずれにせよそいつはアンに最大で6000年近く迷惑を掛けていたという事なのだろう。

<俺の前世>

「貴方の事じゃないの!」

 え……!?

「一体どういう事なんだ?」

 一人称を俺様にしたい俺の前世魔王説が真実味を帯びてきたって事か?

 まぁその6000年近くの間に一体何が有ったのかは俺にはさっぱりと分からないのだが。

「貴方が死んでしまったのは私のせいなの……当時はろくな国家が無かったから貴方に国を造ってもらったのよ。当時の貴方も頭脳と武力の腕と口の上手さと人柄で奴隷から王の座まで成り上がったの」

 へぇ。

 前世の俺も頑張ったんだなぁ。

 てか言い方!

 「口の上手さ」って何だよ!

 俺がまるで口八丁で清濁併せ吞んでいた印象を受けたのだが……。

 それに少なくとも口の上手さなんて今のところまだ使っていないと思うのだが……!

 まぁ確かに口八丁でその場を収めた事は有るには有るのだが……。

 裕太は脳内で自分の過去の言動を「口の上手さ」で検索してみたが思い当たる節が有るには有った。

「交渉術の事ね」

 え!?

 そ、そうか……アンは悩ましそうにしている俺を見てわざわざ言い直してくれたんだな……。

 俺はアンを信じ何とかして「アンは読心術が使えず言い当てたのは全て偶然」説を信じてあげようとしていた。

<死因>

「それで当時の私は悪人を見分けられなかったわ……だからそんな私は当時貴方が警戒していた人と仲良くする様に言っちゃって……晩餐会で貴方に毒入りの果実酒を飲ませちゃったのよ……」

 うわ、俺が死んだのはお前のせいじゃねーか!

「だって私女神だから……毒くらい平気なんだもの……でも人間の貴方には致命的だったって訳よ……ちょっと苦いかな?とは思ったけど……当時の未熟だった製法じゃ苦くなったりするのも普通の事だったし……全然疑ってなくて気づかなかったのよ……」

 はぁ……。

「当時の俺はそいつが怪しいって事に気づいていたがお前が美味しいわよ!貴方も飲んでみて!とか言って毒入りの果実酒を俺に勧めちまって、お前の事を愛していた当時の俺は断る事が出来ずにそれを飲んじまって、お前との約束を果たせずに死んじまったって事か……?」

 絶対これだな……。

 簡単に想像出来てしまった。

 で、昔の俺は「人間関係により俺が損な事をする羽目になる」という俺が嫌いなパターンで死んじまったって事か……。

 まぁ人間ではない女神を「人間関係」に当てはめて考えていいのかは大いに疑問なのだが便宜上「人間関係」と言って差し支えないだろう。

 そして裕太は気分的にアンを「お前呼び」してしまっていた。

「そうなのよぉ……!」

 アンが号泣し出してしまった。

「泣くな、アン。お前のせいじゃないぞ」

 いや、確実にアンのせいだけどな。

 まぁ今の俺なら女神の毒耐性くらい把握してて確実に相手に先に飲ませてから安全かどうかを判断していたのだが。

 いや、そういう発想になるのはそもそも前世の経験の影響を受けているからなのか?

<前世の記憶>

「でも貴方は私のせいで死んじゃって……私の事ももう忘れちゃってるじゃない……」

 んー。

「俺とアンがさっき初めて会って自己紹介し合った時『でもどうして裕太さんは私が女神って分かっても驚かないの?』みたいな事を言っていただろう?」

 裕太は自己紹介の時の事を根拠として挙げようとした。

「うん……」

 アンは意気消沈しながらも裕太の話に耳を傾けていた。

「俺は神はいるとは思っていたんだぞ?それも何となく女性だとは思っていた。上手くは言い表せないがアンの事は見覚えが有るっていうかそんな夢を見た事が有る様な無い様な、みたいな感覚だな」

 アンは「謎のお姉さん」って感じもするのだが、まぁそれは今はいい。

「何よそれ……」

 魂の授業の内容が右から左だったアンはその奇跡が存在し得る事も完全に忘れており信じられなかった。

「だから妙に『アン』には聞き覚えが有るんだ。赤毛のアンとかじゃなくて」

 裕太はアンに笑ってほしくて少し笑える小ネタを仕込んでみたのだが――。

「どういう事なのよ……」

 ――それに気づいてすらいなかったアンにはびくともしなかった。

 そもそもアンは自分以外の「アン」を名乗る女が嫌いだったので仮に気づいても笑わなかった。

「あ、俺が転生してからまた会ってくれたら良かったんじゃないのか?」

 4300年だか6000年だかの期間が有ったのだろうに。

「それが出来なかったのよ……詳しい事は言えないんだけど……」

 言えないんかい!

<魂の行方>

「じゃあその後俺の魂はどうなったんだ?」

 その後の俺の魂の行方が気になるなぁ。

「多分他の星に……」

 そしたらこの世界って魔法が使えないんだから俺の前世魔王説は無理筋だなぁ……。

「他の世界で使われたって線は有り得るのか?」

 これはすっごく大事な質問だ。

 つっかえてる何かが解けそうなのだ。

 この世界では魔法が使えないが、まぁ女神のアンは例外なのだが、この世界とは別の法則の魔法が使える世界に、つまり魔王が存在する世界に行っていたのだとしたら俺の前世魔王説に光が灯るのだ。

「有る……」

 そうかぁ……。

 俺は正直言えばその説が正しかったとしても嬉しくはない。

 前世が独裁者や邪悪な存在だと分かって嬉しいか?

 その様に冷静に考えてみれば少なくとも俺はあまり嬉しくはないのだが何でか分からないがそれを望んでいる自分がいた。

「当時の俺って女好きで俺様な感じだったか?」

 俺はアンに核心を尋ねた。

「言ったじゃない……奥手だったって……」

*(奥手なのは貴方も同じじゃない)*

 これはつまり俺はアンとの事がきっかけで積極的になり魔法が使える世界で「俺様」になりそれが似合う本当に魔王だかの存在だったかもしれないって事か?

 んー、そう考えたら嬉しくはないが元気が出てきた。

 よし、頑張るか!

<アベル降臨>

「アン、僕はまたアンに会えて嬉しいよ」

 俺はアンを優しく抱き締めた。

 しかしこれまた何でか分からないが俺が「俺キャラ」から「僕キャラ」になってしまっていた。

(あぁ……あの時の裕太……!ママありがとう!)

*(見て体験するならわたくしが好きな方でしたいですからね♡)*

「私もまた裕太に会えて嬉しいわ♡後 裕太の口調があの頃のになってるわよ!♡」

 え、昔の俺の口調ってこんなだったのか?

「そうなのよ!♡」

 へぇ~。

<感謝>

 ひとしきり驚いたところで俺は――。

「僕の為に初めてを取っておいてくれてありがとう」

 ――脱線していたラリーを元のレールに戻した。

「取っておいたのは当然の事よ♡」

 ん~、そしたら今度は俺が童貞じゃないのがアンに批判されちゃわないか?

「大丈夫よ♡」

 そ、そっか……。

<謝罪>

「それに約束を果たすのが遅れてしまってごめんね」

 6000年だもんな。

「いいのよ♡私はまた裕太に会えただけで嬉しいんだから♡」

 そういうものなのだろうか。

「そういうものなのよ♡」

 ふむ。

「アンが初めてなのは大丈夫だよ。優しくするからね」

 大切に優しくするつもりだ。

「嬉しい♡」

 俺もアンがそう言ってくれて嬉しいよ。

「ふふ♡」

 うん。

<誓い>

「今世では必ずアンを幸せにすると誓うよ」

 俺は最後までベストを尽くすつもりだ。

「ええ♡幸せにしてね♡」

 もちろんだ。

「僕にこれからアンとの結ばれる約束を果たさせてほしい。いいかい?アン」

 俺はアンに大事な事をたずねた。

「ええ♡お願い……!♡」

 アンは涙を止め目元の涙を指で拭い笑顔になってくれた。

「それじゃあ続きをしようか、アン」

 俺は再開を提案した。

「ふふ♡ええ♡続きをしましょう♡」

 アンが同意してくれたので続きを始める事にした。

<脱衣>

<裸になるべく>

 そして俺はお互いに裸になるべく――。

「早速脱いでほしい。それとも僕が脱がせてあげようか?」

 ――アンに脱衣を提案した。

 俺はアンの裸が見たくて堪らなくなっていた。

「ふふ♡良いわ♡自分で脱いであげるわね♡私も裕太の体が見たいけど♡一早く私の体を裕太に見せてあげるわね♡」

 アンは恥じらいながらも自ら裸になっていった。

「綺麗だね、アン。可愛いよ」

 俺はアンの全裸を眺めて満喫した。

 アンはスタイルが良く胸も大きくて陰毛もちゃんと生えていた。

「すっごく恥ずかしいわ……♡」

 恥じらうアンを眺めるのも一興だ。

「じゃあ今度は僕の服を脱がせて、アン。脱がせたらもう一度僕の正面に立ってね」

 俺はアンに服を脱がせてほしかった。

「分かったわ♡私が脱がせてあげるわね♡」

 俺はアンに服を脱がせてもらっていった。

<勃起>

 そしてパンツを脱がせてもらった際にはしゃがんだアンの正面に俺の既に勃起していたペニスが露わになった。

 それにしてもアンは女神のくせに俺のペニスを見て驚いていた。

「アンのとっても魅力的な体を見たのと、この状況に興奮して勃ってしまったんだ。許してね、アン」

 俺はアンにとりあえず謝罪しておいた。

「ふふ♡大丈夫よ♡」

 なら何よりだ。

「男の人のって間近で見るとこんな風になっているのね♡すっごく重力に逆らってそそり立っているわ♡」

 それはいわゆる「フル勃起」だ。

(ふふ♡私の体を見てこんなに勃たせてくれているのね♡嬉しいわ!♡)

「後で好きなだけ触らせてあげるからね。とりあえず今は立ってほしいな、アン」

 まじまじと局部を見つめられるのはさながら全裸の彫像の気分だ。

「あ♡ごめんね♡つい♡」

 アンはやっと俺の正面に立ってくれた。

<恥ずかしい>

「お互いに裸で向かい合うのって恥ずかしいね」

 裕太は素直に感想を述べた。

 とっても恥ずかしい。

 めちゃくちゃ恥ずかしい。

 というのも俺はこういう場面でも自信を持てる様にと日頃から体を鍛え出来る限りのスタイルを維持しているつもりなのだが、アンは女神だし男性の体を、それこそ美男子の肉体美を見慣れているだろうし、そう考えると俺は少々自信を喪失してしまい、そんな相手に自分の貧相な体を見られたくないという気持ちが芽生えとたんに恥ずかしくなってきてしまったのだ。

「私だって恥ずかしいわよ♡すっごく♡でも不思議と嫌じゃないのよね♡好きな人に貧相だけど自分の体を見てもらえて恥ずかしい反面すっごく嬉しいの♡」

 アンも自分の体が貧相なのではないか?と不安だったようだ。

 そして俺はアンのそんな素直な気持ちが聞けて嬉しかった。

 恥ずかしい気持ちになっているのが自分だけではないと分かっただけでも大分気が楽になるからな。

「アンは身も心も魅力的で素敵だから大丈夫だよ」

 俺はアンを褒めてあげた。

 まぁしてあげたのは上から目線ではないのであしからず、だ。

「ふふ♡裕太♡ありがとう♡」

 アンは嬉しそうにしていた。

<ハグ>

「アンを抱き締めてもいいかい?」

 アンを抱き締める許可を取ろうとした。

「ええ♡もちろんよ♡それにしても許可なんて取らなくていいのに♡裕太ってほんと紳士よね♡」

 この社会では不同意で接触すると一発でアウトだから確認を怠ってはならないのだ。

 そして俺はアンから抱き締める許可を貰えたのでさっそくアンを甘く優しく抱き締めた。

「それはアンの事が大事だからだよ。僕はアンの気持ちを尊重したいんだ」

 裕太はアンを甘く優しく抱き締めながら返事した。

 それに俺は何より相思相愛が好きなのだ。

 だから必ず確認を取るしそれでOKと言われれば安心出来るし嬉しいのだ。

「ふふ♡私も裕太の事が大事よ♡私をいっぱい抱き締めてね♡」

 俺はお互いに全裸の状態で応える様にアンをもっと抱き締めた。

「アンの体ってとってもあったかいね」

 俺はアンの温もりを感じた。

「裕太も温かいわよ♡」

 お互いに相手の温もりを感じ合った。

<リード権>

 しかし確認を取らなければならないとはいえ一々確認していたら切りが無いだろうしここらで少し大きめの権限、リード権を獲得しておくか。

「そうだね。ところでアン、これから僕がアンをリードしてもいいかい?」

 スムーズに導くに当たりリード権は絶対に必要だ。

 まぁ「してくれるかい?」とか「してほしい」系で進めていく事は出来るのだが「するね」系でも出来る様に一応取っておくというところだ。

 導いてくれる感も大事だろうしな。

「ふふ♡ええ♡導いて♡」

 よし。

<キス>

「それじゃあキスするね、アン」

 裕太は早速リードを始めた。

「ええ♡いっぱいちゅーしてね♡」

 俺はアンからキスの許可も貰えたので早速アンにキスししばらくしてからディープキスへと移行していった。

 そしてアンも情熱的に応じてくれていた。

(向こうの世界では初夜の儀式は前からだったわね!♡だから今の内に言っておかなくちゃ!♡)

「ねぇ裕太♡する時は前からお願いね♡」

 俺はなんだか初めてHなリクエストらしいリクエストを貰った気がするな。

 まぁ「正常位からお願いね」という事なのだろう。

 そしてもちろん俺の返事はOKだ。

<ベッドで仰向けに>

<横に>

「分かったよ、アン。じゃあ今度はベッドで仰向けに横になってね」

 俺とアンはベッドでのプレイに移行していった。

「ええ♡分かったわ♡」

 そしてアンがベッドに乗り――。

「こうでいいかしら?♡」

 ――仰向けに横になってくれた。

<覆い被さる>

「うん。それでいいよ、アン。それじゃあ僕が上から覆い被さってあげるね」

 俺もベッドの上に乗り――。

「ええ♡来て♡裕太♡」

 ――アンの上に覆い被さった。

「アンは本当に美人だね」

 俺はアンを見つめた。

「ふふ♡ありがとう♡裕太だってかっこいいわよ?♡」

 そう言ってくれるのは嬉しい。

「アンがそう言ってくれて僕はとっても嬉しいよ。そのご褒美にまたアンにキスしてあげるね」

 俺はアンにご褒美をあげたかった。

「ご褒美が貰えるなんて嬉しいわ♡ええ♡いっぱいちゅーしてね♡」

 ご褒美としてアンに再びキスした。

<H>

<愛撫>

<おっぱいの愛撫>

「アンのおっぱいとかも触ったりキスしたりしてもいいかい?」

 俺はアンのおっぱいなども触りたいしキスもしたかった。

「ええ♡もちろんいいわよ♡」

 俺はアンから許可を貰えたのでアンの首筋や胸に掛けてキスしていきながら体を下へずらしていく様にして目線を下ろしていった。

「アンのおっぱいは大きくて形も綺麗だね。乳首の色も可愛いピンク色だよ」

 俺はアンのおっぱいにくぎ付けになった。

「ありがとう♡とっても嬉しいわ♡」

 上目遣いでアンの表情を確認するとアンは恥ずかしがりながらも嬉しそうにしていた。

「それにとっても柔らかくて美味しいよ」

 試しにアンのおっぱいを揉んでみて乳首やその周りにもキスしてあげると乳首を舐めては音を立てる様にして吸い始めた。

「あぁ……♡」

 アンは感じてくれているようだ。

 そして少し意地悪でアンの乳首を甘く優しく嚙んでみた。

「あっ!♡もう裕太ったら!♡そんなとこ噛まないで……!♡」

 本人は気持ち良さそうに嬉しそうにしているんだけどなぁ。

「アンがそう言うのなら噛むのを止めてしまうよ?」

 女神様に止めてと言われてしまったら俺は黙って従うしか無いのだ。

「嘘……♡していいわよ……♡」

 どっちやねん!

 まぁそんな訳で俺がアンの乳首を甘嚙みしたりし続けているとアンの両方の乳首は段々とこりこりと固くなってきた。

「アンの乳首がもうこんなに固くなってきているよ?」

 アンの両方の乳首を摘まみ優しく引っ張る事でアンに自分の乳首の勃起具合を見せ付けた。

「もう裕太ったら……♡恥ずかしいわ……♡」

 アンの表情や声から察するに満足してくれているようだ。

<オマンコの愛撫>

「今度はアンのオマンコにも愛撫してあげたいんだけどいいかい?」

 俺はアンのオマンコも愛撫したい。

「ええ♡いいわよ♡私のオマンコにもいっぱい愛撫してあげてね♡」

 許可が下りたので俺はさらにキスしていきながら先程と同様にして胸からお腹、陰毛、オマンコの表面へと目線を下げていった。

「それじゃあアン、股を開いてくれるかい?」

 俺はアンに開脚してほしかった。

「分かったわ♡恥ずかしい♡」

 アンは俺の要求に応じゆっくりとだが開脚してくれた。

「アンのオマンコも綺麗で可愛いよ」

 アンの陰部についても褒めてあげた。

 まぁ「すっごくエロいよ」とかも言えたのだがあえて控え目にしておいた。

 だから正確には「アンのオマンコも綺麗で可愛いしすっごくエロいよ」なのだ。

「ありがとう♡」

 アンの返事が「そんなとこ褒めないでよ~」みたいなリアクションじゃなくて良かった。

「それじゃあ僕がアンの恥ずかしいところもいっぱい愛撫してあげるね」

 俺はアンのオマンコも早速愛撫していきたかった。

「ええ♡お願い♡」

 俺はアンの陰部に顔を埋め先ずはアンのオマンコの表面やその周辺にキスした。

 もちろんアンのクリの表面にもキスしてあげて指でクリの皮を剥いてあげると再びキスしてあげた。

 そしてキスに続いて舌で舐め始め舌でアンのオマンコのビラビラの間に少し入れる様にして上下に割った。

 さらにアンのクリを舐めては吸いオマンコもくぱぁと開いてその中までいやらしい音を立てる様にして舐めては吸った。

 そしてアンのクリも甘噛みしてあげた。

「ひゃっ……♡」

 するとアンの可愛い声が聴こえてきた。

 そしてアンのクリも勃ちアンのオマンコがきちんと濡れるまで指と舌でたっぷりと愛撫してあげた。

 時々アンを上目遣いで見上げると恥ずかしそうにしながらも気持ち良さそうにしていた。

<処女膜>

「ねぇ裕太♡私のあそこの中を見てみて♡私の処女膜が見えるでしょ?♡」

 アンが確認してほしそうに言ってくるのでアンのオマンコをくぱぁと広げその中を覗き込んでみた。

 アンが腰を浮かしてくれたしくぱぁと広げるのも手伝ってくれたのも有って見やすかった。

「確かに見えるね」

 確かにアンの処女膜が見えた。

「裕太って疑り深いから♡実際に自分の目で見ないと信じられないんでしょ?♡」

 まぁな。

 でも何で知ってるんだ?

 あぁ、この様子だとアンは大分俺の思考を覗いてきてるな。

「私が初めてだって信じてほしかったから言ったの♡」

 そっかぁ。

「裕太は昔はそんなに疑り深くなかったのよ?」

 へぇ。

 でも何で疑り深くなっちゃったんだろうね?

<避妊具>

「気を遣ってくれてありがとう、アン。それじゃあ僕は避妊具を取ってくるね」

 俺は体を起こし避妊具を取りに行こうとした。

 女神様を孕ませちゃまずいだろうからな。

 いや、そもそも女神様が人間の子を孕むのか?

「孕むわよ♡生まれてくる子は私次第で従神だって半神だって、天使だって人間にだって出来るし私の仕事を手伝ってもらう事だって出来るの♡でも待って♡避妊具なんて要らないのよ?♡」

 俺はアンに呼び止められてしまった。

 しかしアンの読心術や思考うんぬんについてはもう突っ込まない事にした。

 超察しが良い人みたいに便利に感じてしまっていたのだ。

 あ、もしかしてアンは過去の失敗を反省してちょくちょく人の思考を覗く様になってしまったのか?

「そうよ」

 そうか……。

 てかついに認めやがったな……!

「どうして要らないのかい?」

 女神だって孕むのは嫌だろう。

 特に神以外の存在との子なんてな。

<子供が欲しいからよ♡>

「裕太♡私は裕太の子供が欲しいからよ♡それとも裕太は私との子供が欲しくないの?♡責任を取ってくれないの?♡」

 んー。

 俺はアンを信じて遠慮なく言って良いんだろうか。

 それに……。

「私を信じて♡遠慮しなくていいの♡それにイタリアの女の事なんて忘れて♡」

 イタリアの女の事も知ってたのか……。

 いずれにせよ俺も腹を括るか。

「うん、分かったよ。子供を作ろう、アン」

 裕太は腹を括り告げた。

「ええ!♡作りましょう!♡」

 アンは6000年も前から腹を括っていたのだった。

「それじゃあアンはこれをどこに挿れてほしいのかい?」

 決意した俺はフル勃起しているペニスを掴み正常位の体勢でアンのオマンコの表面に宛がうと上下にずらして焦らした。

<挿入>

「ふふ♡ここに挿れて♡」

 アンがオマンコを両手でくぱぁと広げてくれた。

「分かったよ」

 少しずつ挿入していき処女膜にキスしたところで挿入を止めた。

「本当に良いんだね?ここから先は取り返しが付かないよ?」

 俺はアンに覚悟を尋ねた。

「ええ裕太♡私の初めてを貰って♡」

 アンがにっこりと微笑んでくれた。

「うん、分かったよ。僕がアンの初めてを貰い受けるね」

 俺は挿入を再開しようと思った。

「ええ♡お願い♡」

<処女膜貫通>

 そんな訳で俺は挿入を再開しついにアンの処女膜を突き破った。

「痛っ……!♡」

 アンが痛がったので――。

「今挿れるのを止めたけど大丈夫かい?」

 ――俺は挿入を止めた。

「止めないで、大丈夫だから」

 んー。

「お願い♡」

 アンはお願いしてきた。

「分かったよ」

 俺は「お願い」に弱いので仕方無い。

「ふふ♡」

<最奥部にキス>

 まぁアンがしてほしいと言っているので俺としてはアンの意向を無下にする訳にもいかないし挿入を再開するとペニスの根本まで挿入しアンの最奥にキスした。

「アン、大丈夫かい?一番奥まで挿れたよ」

 俺はアンに大丈夫かどうかを尋ねた。

 それに俺はアンのオマンコからペニスを伝ってアンの処女喪失の血が垂れてくるのを感じていた。

「大丈夫よ♡ありがとう♡」

 アンはそう言ってだいしゅきホールドをしてくれたがその表情は痛みで少し歪んでいた。

「無理しなくていいんだよ?」

 俺はアンに尋ねながらアンの痛みを和らげてあげようとアンの両方の乳首を指でこりこりとしてあげた。

「無理してないわよ♡ふふ♡痛みを和らげようとしてくれてありがとう♡痛いけど大丈夫♡動いていいわよ♡」

 んー。

「お願い♡」

 お願い……。

<正常位>

<ピストン>

「分かったよ」

 俺はアンがそう言うのならと優しくゆっくりとだがピストンを始めた。

「アンの中はとっても温かくて僕のが凄く締め付けられているよ」

 正直アンの膣内はひくひくとしてちゃんと俺のペニスを締め付けてきておりとても未経験者とは思えなかった。

「ふふ♡私も裕太のおちんちんの温もりを感じているわよ♡処女膜が有った辺りが焼けてるみたいに痛いけど♡」

 ひりひりとした痛みが有るって事か?

「それじゃあしばらくは動かすのは止めようか?」

 アンに無理させる訳にもいかないからな。

「いいの♡痛みよりも嬉しさの方が何倍も有るんだから♡だからお願い♡」

 アンは完全に「お願い」をマスターしていた。

「僕もアンと結ばれる事が出来て嬉しいよ。分かった。それじゃあ今から動くけど止めてほしくなったら言ってね」

 俺は女の子ではないので処女喪失がどれくらい痛いのかは分からない。

 しかしアンはしてほしいと言っているのでアンが言えば止められるんだよと伝えておきつつ俺としてはアンのリアクションで止めるかどうかを判断していく事とした。

「分かったわ♡」

 とりあえず俺はアンが了承してくれたので止めずに優しくピストンし続けている。

「もっと早くしていいわよ♡」

 俺はアンがそう言うのならとピストンの速度を上げた。

<いつも通りに>

「痛いけど裕太のいつも通りにやっていいのよ?♡それにどんな体位だってプレイだって言ってくれたらしてあげるんだから♡」

 ん~。

 アンはそう言っているが本当にそれで良いのだろうか?

「良いのよ♡」

 そうは言われてもなぁ……。

 俺はアンへの申し訳無さや自責の念に苛まれてしまっていた。

 というのも俺はただの人間だし女神のアンに相応しい男だとは思えなかった。

 そんな訳で俺はあまり乗り気でもなかったのだ。

 裕太は優しいがゆえの遠慮に苛まれていた。

<頑張る>

「ねぇ裕太♡ちゅっ♡私も頑張るから裕太も頑張って♡お願い♡」

 アンは裕太の両頬に手を添えキスすると瞳を見つめながらお願いという名のエールを送ったのだが、これが結果的に功を奏した。

 一方通行のお願いではなくお互いがお互いの為に頑張りましょうという内容なので裕太は公平感にしっくりときて――。

「分かったよ。一緒に頑張ろうね」

 ――やる気が出てきたのだった。

「ええ♡一緒に頑張りましょう♡」

 やる気が出てきた俺はいつも通りにリズミカルにピストンを始めた。

<対面座位>

<誘い>

 そしてしばらくしてから俺は――。

「対面座位をしようか」

 ――アンに対面座位に移行しようと提案した。

「ええ♡しましょう♡」

 アンが同意してくれたので――。

「それじゃあ おいで、アン」

 ――俺は繋がったまま体を起こすと大手を広げてアンが来るのを待った。

 ちなみに俺がアンを抱き締めながら繋がったまま体を起こして対面座位に移行する事も出来たのだが、アンは頑張ると言っていたので各自移行する路線に切り替えた。

「分かったわ♡裕太♡」

 アンは応じる様に体を起こすと俺に抱き着いてきた。

<ぐいぐい>

 それにしても俺はアンが言っていた「ぐいぐい」が出来ているのだろうか?

 俺はアンから「ほら私って明るいから、同じくらい俺感でぐいぐいきてほしいのかも!」とリクエストされているのだ。

「出来ているわよ♡で、どうする?♡」

 そっかぁ。

 だと良いのだが。

 まぁリードは出来ていると思う。

 しかし優しさからくる遠慮などで大分もたついてしまっている感は否めない。

「大丈夫よ♡ちゅーっ♡私は優しい裕太が大好きよ♡」

 うむ。

「ねぇ♡裕太はこの体位好きなの?」

 まぁね。

「私も好きよ♡それに私だって裕太を気持ち良くしてあげられるんだから♡」

 アンは俺にディープキスしながら俺の動きに合わせて腰を振り始めた。

 まぁとりあえず俺がすべきなのはリードとぐいぐいと完璧な初夜だ。

 という訳で今は目の前の事に集中してベストを尽くして頑張るしか無いだろう。

「ふふ♡お互いに頑張りましょう♡それに私、裕太がそんなに私に気を遣ってくれてるの、とっても嬉しいのよ♡」

 ふむ。

 まぁ頑張るさ。

 再び頑張ろうと決心した俺もアンの動きに合わせて腰を振り始めた。

<騎乗位>

<突き上げ>

 そしてしばらくしてから――。

「もっと突き上げてあげるね」

 ――俺は騎乗位へ移行しようとしアンと繋がったまま仰向けになるとリズミカルに優しく突き上げた。

<ロデオ>

「ふふ♡ロデオの気分ね♡」

 アンは楽しそうにしておりロデオを知っているようだった。

「ところでアンの体に今も触れても良いんだよね?」

 確認をしておくべきだと思ったので尋ねてみた。

「もちろんよ♡」

 そ、それじゃあと俺はアンの両方のおっぱいを揉んだり乳首を摘まんだり両手を繋いだりして優しく突き上げながら――。

「それでアンはロデオの経験は有るのかい?」

 ――尋ねてみた。

 ロデオとは北アメリカが起源の牛や馬を使った伝統的なスポーツの事で簡単に言えばカウボーイ達が荒れ狂う馬や牛に乗るスキルを披露する遊びから始まった競技だ。

 またそれを疑似体験出来るロデオマシーンなる物も世の中には有るのだが。

「乗馬の経験は有るわよ!でも本格的なロデオもロデオマシーンの経験も無いわね!」

 乗馬の経験が有るのは意外だな。

「裕太の前世の時の話よ」

 へぇ。

「じゃあ本格的なロデオやロデオマシーンは体験してみたいかい?」

 アンの気質的には何でもやってみたそうだな。

 まぁ上手くやれるかどうかは別だが。

「やってみたいわ!」

 だと思った。

 アンは元気な女神様だしな。

「ふふ♡」

 じゃあアンに本格的なロデオやロデオマシーンを体験させてあげるとしよう。

「やったぁ♡」

 俺は喜んでいるアンを見て笑顔が素敵だなと思った。

「ありがとう♡」

 この様に思考も筒抜けなのだがそれはもうどうしようも無いのでいい。

 それよりも、だ。

<喜び>

 俺が最後に喜んだり嬉しかったのはいつだ……?

 俺は高校生の時からずっと仕事をしていて自分の為に楽しんだ時が有ったか?

 まぁ俺は自分が喜ぶよりも相手を喜ばせる方が好きなのだがそれも自己犠牲過ぎるのかもしれないなぁ。

「そうね。裕太は頑張ってばかりよ」

 おや、アンは今までの俺の努力を知っている様だ。

「もちろん知ってるわよ」

 そっかぁ。

 まぁ俺が自己犠牲をし過ぎているのは今に始まった事じゃない。

 さらにこれから俺は異世界に救世しに行かなくちゃいけないんだしな。

<謝罪>

「ごめん」

 いや、別にアンのせいではないからアンが謝る必要は無い。

 ただ俺の人生、これで良いのかなってつい気になってしまっただけだ。

「これからいっぱい楽しい事していっぱい思い出を作りましょう?♡我慢しないで♡」

 アンは前向きな事を言いながら俺の手を取るとその手の平を自分のおっぱいに押し当てた。

「アンは前向きだね」

 俺はアンのプラス思考に心が救われる様な気がした。

*(やるわね……チッ)*

「私は元気で前向きなのが取り得なんだから!」

 そっかぁ。

 よし。

<密着騎乗位>

 頑張ろうと思った俺は――。

「おいで、アン」

 今度は横になっている状態で大手を広げてアンを誘った。

「ええ♡裕太♡」

 アンは俺の呼び掛けに応じ上体を俺の表に密着させると俺は両手でアンのお尻を掴みアンは両手を俺の両頬に添える様にしながらお互いに腰を振ってディープキスした。

<後背位>

<誘い>

 そしてその体位をしばらく満喫すると俺は今度は後背位に移行しようと思い――。

「アン、今度はお尻を僕に向けて足を開いて両手でオマンコをくぱぁして僕の事を誘ってごらん」

 ――アンの優しさにより若干心が解放されていた俺は「してごらん」を繰り出した。

「ええ♡分かったわ♡こうかしら?♡――来て♡裕太♡」

 アンは俺にお尻を向ける様にして四つん這いになると開脚し両手でオマンコをくぱぁし誘ってきた。

「アンの姿とっても魅力的だよ」

 俺は体を起こしアンが誘ってくる光景を満喫した。

 うん。すっごくエロい。

「ふふ♡嬉しいわ♡」

 俺はすぐにアンの誘いに応じ近付くとアンのお尻やオマンコ、クリを撫で回し焦らすと後背位の体勢を整えペニスをアンのオマンコにあてがうも――。

「挿れてほしいのはどこかな?」

 ――上下に焦らした。

 ん~俺はやっぱりSなんだろうな。

 裕太は自分はやはり御主人様系なのだと改めて思い知らされた。

「ここよ♡ここに裕太のを挿れて私ので気持ち良くなって♡」

 うむ。

<ピストン>

「良く出来ました」

 俺はご褒美の如くアンのオマンコにフル勃起しているペニスを挿入すると優しくだが早速ピストンを始めた。

「ご褒美貰っちゃった♡」

 ん~アンはそういうのも行ける口なのか?

 裕太はアンがすんなり受け入れている様子からしてそういうのの素質が有るのではないかと思った。

「かも♡」

 ん~しかしなぁ……付き合わせてしまうのは良くないしなぁ……。

「してみましょうよ♡」

 まぁ初夜からいきなりスペシャルな事をするのは違うと思うからやるにしてもまた今度だな。

「むー♡」

 アンはそんな声も出せるんだな。

「ふふ♡自分も初めて知った♡」

 へぇ。

 じゃあまぁ普通にやっていくとするか。

「ええ♡そうしましょう♡」

 という訳で俺はアンを後ろから突きながらアンのお尻を優しく掴んだり撫でたりしアンに覆い被さってからは首筋にキスしたりおっぱいを揉んだり乳首を摘まんだりした。

「アン♡アン♡アン♡」

 アンの喘ぎ声は堪らなく可愛かった。

「ありがとう♡」

 きっと痛みよりも快楽の方が勝ってきたのかもしれない。

「そうよ♡」

 ふむ。

 じゃあ少しピストンの強度を上げようかな。

「お願い♡」

 うむ。

 という訳でピストンの強度を上げアンを後ろから突いた。

<二度目の正常位>

<提案>

 そしてしばらくその体位を満喫するとそろそろ最初の体位に戻る頃合いかと俺は思い――。

「アン、そろそろ正常位に戻そうか」

 ――提案した。

「ええ♡そうしましょう♡」

 アンから同意を得た俺は――。

「じゃあまたオマンコをくぱぁして誘ってね」

 ――今度は「してね」を繰り出してみた。

「ふふ♡分かったわ♡」

<誘い>

 アンは四つん這いから正常位に移行し――。

「裕太♡もう一度前からちょうだい♡」

 ――再び誘ってきた。

 うむ。

<挿入>

 そして俺はアンの誘いに応じ正常位で挿入体勢を整えると――。

「うん。また前から挿れてあげるね」

 ――フル勃起しているペニスをアンのオマンコに挿入した。

「ええ♡お願い♡ふふ♡」

 アンが楽しんでくれているようで何よりだ。

<ピストン>

 という訳で俺は正常位でのピストンを始めた。

「アンの中、最高だよ」

 俺は絶頂が近付いてきていて快楽が増していたのも有り思わず感想を述べた。

「アン♡アン♡アン♡嬉しい♡私も裕太のおちんちん最高よ♡」

 うむ。

 そして俺のピストンも激しくなっていた。

 しかしどうしたものか。

 俺はいきそうになってきてしまっていたのだ。

<中出しするかどうか>

 まぁ念の為に外に出すべきだろうか。

「駄目♡中に出して♡」

 アンはそんなに中に出してほしいのかだいしゅきホールドがきつくなり俺は自力で抜く事が出来なくなっていた。

<アンの為を思えば>

 んー。

 でも本当に良いのかなぁ。

「良いのよ♡」

 そもそも俺はその根拠が分からない。

 俺はアンを愛しているからこそアンの邪魔をしたくなくて取り返しの付かない事をしたくないのだ。

「邪魔なんかじゃないわよ……」

 誰でも考えれば分かってくれるはずだ。

 アンは女神だから寿命なんてほぼ永遠と言えるだろう。

 だが俺はどうだ?

 ただの人間だぞ。

 そんな俺の寿命なんてたかが知れていて女神のアンからすれば一瞬で消え去る存在のはずだ。

 そんな俺がアンの足を引っ張ってどうする?

 それに俺は取り返しの付かない事をしたくない。

 俺は後悔したくないという思いが人一倍強いのだ。

 ――俺は間違っているのだろうか……?

*(でしたら正体を明かすのは既成事実を作ってからにした方がよろしいかしら♡)*

*(気に入らないけど世界の命運を貴方に託すわ。泣き落としが通用するとは思えないけど)*

<号泣>

「私こそ人間じゃなくてごめん……」

 アンは泣き出してしまった。

 アンだって自分が人間でない事を気にしていたのだ。

「アンが女神なのは素晴らしい事だから問題無いんだよ?問題が有るのは僕の方なんだから」

 てか前世魔王説のある俺がどうしてこの世界に戻ってこれたんだ?

 俺なんかそのままこの星に戻ってこなかった方が良かったまで有るだろう。

「そんな事言わないでよ……!」

 ここへきてアンが初めて泣きながら声を荒げた。

 遠い昔に何が有ったのか俺には定かではないが俺とアンが出会わなかった方が良かったまで有るよなぁ。

「もう止めてよ…!」

 アンがまじのトーンで言ってきた様に感じたのでさすがに止めた。

 俺は別にアンを傷付けたい訳ではないのだ。

 そして付け足す様で申し訳無いが遠い昔にアンが俺以外の人を勇者にしていたら……と思ってしまうな。

 つまり俺と出会わなさえすれば、というやつだ。

「裕太……!」

 もっと言えば俺がいなければ、というやつだな。

<びんた>

「裕太!」

 俺はついにアンにばちん!とびんたされてしまった。

「どうしたのかい?アン」

 アンは号泣しながら溢れ出てくる涙を必死に両手で拭っていた。

「間違っているわよ……」

 ふむ。

<アンの過去>

「私は女神って名乗っても自分が信仰してる神と違うからって誰にも信じてもらえなかったの……でも裕太だけは疑わずに信じてくれたの……私は裕太が勇者になってくれて良かったの……出逢えて良かったのよ……」

 ん~。

 まぁ例えば太陽信仰の場所で太陽神か?って訊かれて太陽神ではないわよ!って言ったらじゃあ偽の神だ!異教の邪神だ!ってなっちゃうもんなぁ。

「そうなのよ……」

 神が女のはずがない、とかな。

「そうなのよ……!」

 俺はあまりにアンが可哀想だと思いアンを守りたい欲求が強くなってきたので――。

「アンは良い女神だから大丈夫だよ」

 ――優しく抱き締めた。

「裕太♡」

 アンも抱き締め返してくれた。

 しかし問題は解決していないんだよなぁ。

<お願い>

「さっき頑張ってくれるって言ってたでしょ?だから頑張ってよ。お願いだから」

 んー。

「可哀想な私に免じて」

 んー。

「裕太が愛してくれないと私死んじゃうよ?」

 !

「愛しているけれど?」

 愛しているんだよなぁ。

「じゃあ頑張ってくれないと死んじゃうよ?」

 頑張ってるんだよなぁ。

「じゃあ中出ししてパパになってくれないと死んじゃうよ?」

 えー。

*(その調子ですよアン。じゃなかった。諦めなさい、アン)*

「アンの事をちゃんと考えているからこれだけ悩んでいるんだよ?寿命の事とかね」

 アンの為を思っているからこそなのだ。

<解決策>

「大丈夫だから。ちゃんと考えも有るから」

 何が大丈夫でどんな考えが有るのやら。

 いやまぁ……。

「裕太なら分かるよね?」

 まぁ……。

「アンはもし僕が神になれなかったとしても後悔しないのかい?」

 これは大事な質問だ。

「絶対に後悔しないわ♡」

 そっかぁ。

「で、僕が中出ししてパパになってくれないと死んじゃうんだっけ?」

 んー。

「そう♡」

 そっかぁ。

<決心>

 で、俺としてはアンに死なれたら困る。

 だからアンが言っている様に中出ししてパパにならなければいけない。

 しかし寿命問題がある。

 でもそれは俺が神になれば解決出来る。

 まぁアンのような惑星の神になれるとは思わないが。

「お願い♡頑張って♡」

 分かった。

「やった♡」

 アンは泣き止み笑顔になっていた。

*(それは困るわアン)*

*(その手が使えたのね。でも卑怯過ぎるわよ)*

<再開>

 一方で俺は再開したくなりアンに――。

「それじゃあ再開しても良いかい?」

 ――尋ねた。

「良いわよ♡」

 という訳で俺は――。

「じゃ」

 ――ピストンを開始しアンにキスした。

「ふふ♡私も♡じゃ♡」

 アンが情熱的に応じてきてディープキスになった。

「もう子宮は下りてきてるからいつでも大丈夫よ♡」

 俺はアンがそんな事を言ってきたので興奮しフル勃起になった。

 まぁさっきのシリアスな会話で若干あそこの元気が無くなっていたし快楽が遠ざかっていたのも有った。

「いっぱい締め付けてあげるし動いてあげるから裕太も私のオマンコの中でいっぱい動いて気持ち良くなってね♡」

<うむ>

 うむ。

「何?♡うむって♡」

 え、今更?

「うん♡」

 「うん」とか「そっかぁ」とか「ふむ」みたいな感じだよ。

「うむ♡」

 うむ。

「ふふ♡」

 俺はこの様にアンと笑い合ったりしつつ足を腰に巻き付かれながらも両手を重ね合わせたりして激しくピストンし続けていた。

「これ好き♡アン♡アン♡アン♡」

 これも今更かもしれないが名前と喘ぎ声が被ってるぞ?

「ふふ♡知ってる♡可愛いでしょ?♡」

 という事は自覚無しの事故的な偶然ではないようだ。

 まぁまさか自分の名前と喘ぎ声が同じとは当初は知らなかっただろうが。

 とりあえずアンが気に入っているようで何よりだ。

 そして俺は俺で絶頂が近付いてきていた。

「ねぇ裕太♡私もいきそうなの♡一緒にいきましょう?♡」

 一緒にいくのは構わないのだが。

<最終確認>

 そしてくどいようだが俺は――。

「アン、本当に中に出して良いんだね?」

 ――アンに尋ねた。

 最終確認ってやつだ。

「もちろんよ!♡元気な赤ちゃんを産んであげるから!♡」

 アンもOKのようだ。

 そして俺もちゃんとその責任を取るつもりでいた。

 という訳で俺は――。

「いくよアン!」

 ――アンの為に中出しするつもりでラストスパートを掛けた。

<中出し>

「きて裕太!♡裕太の精子を私のオマンコの奥に、中にいっぱい出して!♡」

 俺はアンの気持ちに応える様に激しくピストンし――。

「出る!」

 ――我慢の限界を超え最奥に突くと絶頂しアンのオマンコの奥へと子宮目掛けて大量に精子をどびゅびゅびゅ!と中出しした。

「私もいく!♡」

 アンも俺の射精と同時にびくびくびく!と絶頂した。

<Hの後>

<報告>

「たくさん中に出したよ、アン」

 俺はアンと繋がったままアンを見つめながら報告した。

 ちなみに物凄くキスしたいがそれはHに付き合ってくれた上に絶頂したばかりのアンに求め過ぎかと思い我慢している。

「ふふ♡たくさん中に出してくれてありがとう♡それに♡ちゅーっ♡」

 アンは俺に感謝しまるでご褒美の様にディープキスしてきてくれた。

「我慢しないで♡お願い♡」

 うむ。

「それとすっごく気持ちが良かったよ」

 俺はアンにその事も伝えた。

「私も気持ち良かったわ!♡それに何より裕太と結ばれる事が出来て良かったわ!♡」

 アンは嬉しい事を言ってくれた。

「僕もアンと結ばれる事が出来て幸せだよ」

 今度は俺がアンに感謝のキスをしようとし――。

「私も幸せよ♡」

 ――アンもそれに応じてくれた。

 そして俺とアンは愛を伝え合う様に繋がったままディープキスした。

<口調回復>

*(あ~羨ましい!でもお二人の方向は……まぁわたくしからすれば些細な事ね。とりあえずアンには罰として口調は没収よ。まぁもう十分だったでしょう)*

*(ご協力ありがとう、といったところね。でも私からしても厄介ね)*

「それじゃあそろそろ抜くか?それとも他に何かするか?」

 あ、いつもの口調がやっと出せたな。

 この時の俺は既に俺キャラに戻っていた。

「口調が戻ったわね♡」

 そうだな。

 で、問いについては?

<中出し後のオマンコ>

<提案>

「そうだったわね♡そうね~あ!男の人って出した後のオマンコ見たいんでしょ?♡」

 何を言うかと思ったら何じゃそりゃ。

 女神は一体どんな性教育を受けてるんだ。

 まぁ否定はしないが。

「ふふ♡秘密♡あ、でもそうしてくれないと困るかも」

 それも一体何でなんだ……。

 アンが何に困るのかさっぱりと分からないのだが。

 まぁするかどうかはアン次第だな。

 現時点は男の人はそういうのが好きなんでしょ?の段階だからな。

<お願い>

「見たいなら今度は裕太がお願いして♡」

 そうきたか。

 まぁ俺が興奮しているかは勃起具合に現れており、現在挿入中でフル勃起してしまっており膣内で丸分かりな上心も読めるアンには諸ばれなのだろう。

「アンのオマンコをまた見せてくれるか?」

 妙に屈辱感が有る。

 足元を見られているというか尻に敷かれているというかそんな感覚が有り正に「ぐぬぬ……」という感じだ。

 俺はやはり主導権を相手に握られるのが苦手でM役が出来ない性格なのだろう。

 今の状態と比べれば例えば刑務所長で首席看守の俺が「ゼロゼロゴ、お前にご褒美をくれてやる。俺様の右手をしゃぶれ」とか天国だもんな。

「裕太ってそういうのが好きなんだ♡」

 ノーコメントだ。

「ふふ♡」

 で、さっきの問いの結果は?

「良いけど駄目♡今はもっとちゃんとお願いしてほしいかも♡」

 はぁ……。

 アンは今S役がしたい気分の様だ。

 仕方が無い。付き合ってやるか。

<Mに挑戦>

「アンのオマンコをまた見せてくれ。お願いだ」

 すっごく屈辱だ。

 ちなみに俺はM役のSMプレイを今までに一度もした事が無い。

 だからこんな台詞を言わされたのは人生で初めてだ。

「やった♡裕太の初体験ゲット♡」

 うむ。

 で、今回の問いはどうなんだ?

「良いわよ♡それにいつでもどこででも好きなだけ見て良いのよ♡」

 ふぅ……。

 俺はとりあえずM役初挑戦で一発合格が貰えて安心した。

 やり直しだったら俺の情緒はどうなっていた事か。

 ちなみに最初の問いは通常モードでの問いだからノーカンだ。

 それにしても「見せてくれ。お願いだ」なんて惨め過ぎるよなぁ。

 そしてこの時裕太はこういう女性こそ主導権を握らせたり女王様になると暴走して大変な事になってしまうと薄っすらと感じ取っていたのだが、その本能的危機察知は正解だった。

<ご拝見>

「じゃあ見るぞ?」

 俺は少しわくわくしていた。

「どうぞ♡」

 それじゃあ失礼します。

 俺はつい心の中で敬語になってしまった。

「ふふ♡あ!♡でもせっかく中に出してくれた裕太の精子、外に掻き出しちゃ駄目なんだからね?♡」

 それはもちろん分かっているぞ。

「なら良いわ♡」

 上下関係プレイが癖にならないと良いが。

「大丈夫よ♡」

 なら良いんだが。

「ふふ♡」

<痛々しい>

 俺は上体を起こし腰を引いてフル勃起しているペニスを抜くとどろっとアンの処女喪失の血が混じった俺が中出しした精液が割れ目から出てきて周囲に血液がたくさん付いているアンのオマンコが露わになったし周囲を見渡してみればアンの処女喪失の血は正常位だけでなく対面座位や騎乗位、後背位もしたのでシーツの広範囲に滲んでいたのだ。

 その痛々しさについ俺は――。

「痛かっただろう?ごめんなアン」

 ――アンに謝ってしまった。

「大丈夫よ♡」

 大丈夫って……。

「ほらシーツにもアンのにも血がたくさん付いてるんだぞ?」

 とても大丈夫そうには見えなかった。

「やったわ!♡」

 え?

「いえ♡こっちの話よ♡」

 ふむ。

「とりあえず鏡持ってくるか?」

 女性は鏡を使わないと自分のオマンコがどうなっているか見辛いだろうしな。

<女神は鏡要らず>

「いえ♡大丈夫よ♡裕太の目からちゃんと見えてるから♡」

 え!?

「裕太の視界を共有してるからちゃんと見えてるわ♡」

 女神すげぇ。

「ありがとう♡」

 つい忘れてしまいそうになるがアンは可愛い一般の女性に見えてその正体は地球の女神様なのだ。

「可愛いだなんてありがとう♡」

 この様に余裕で心も読んでくるしな。

「ふふ♡」

 とりあえず見せてくれてありがとな。

「どういたしまして♡」

 アンのオマンコにも感謝してやらないとな。

 という訳で俺は続けて感謝の印にアンのクリを愛撫した。

「ありがとう♡」

 と何でか俺はアンに感謝されてしまった。

「ふふ♡」

<シーツ>

<私いっぱい頑張ったわね!♡>

(それにしてもこの量の血を見たら私いっぱい頑張ったわね!♡それにこの私の血の付いたシーツは私の友達の世界では……ふふ♡何としてでもこのシーツを裕太から貰わなくちゃ!♡自然な会話を心掛けるのよ!アン!ファイト!)

 そして俺は――。

「ねぇ裕太♡シーツに血をいっぱい付けちゃってごめんね♡」

 ――アンからどこか棒読みで大根な演技の様に何かを隠している様に話し掛けられた。

「大丈夫だぞ。仕方の無い事だからな。まぁ洗濯するんだから気にするな」

 まぁ洗濯で落とせなければ交換だな。

「私が弁償するわよ♡いくら?♡」

 いや無理するなって。

「これは最高級のエジプト超長綿100%でドバイの世界唯一の7つ星ホテルのスイートルームで使われているやつと同じやつだからなぁ。1枚4万5000円ってところだな」

 結構するだろう。

「これ1枚で4万5000円もするの!?」

 そうなんです。

「そうなんだぞ。だから気にするな。アンはもう俺の女なんだからこれくらい俺が余裕でどうにかしてやるさ」

 アンが俺に結構な額のお小遣いをおねだりし出したりお金を湯水の様に使って贅沢をし始めたらさすがに怒るかもしれないが。

「ユウタったら!私そんな事しないわよ!分からないけど!」

 分からないんかい!

<私が貰ってあげるわよ?♡>

「ねぇそんな事より♡弁償はしてあげられないけどこれもしよければ私が貰ってあげるわよ?♡」

 そんな事よりって……。

 まぁどうぞ……。

「いいぞ。くれてやる」

 むしろこの場面で断る奴なんているのか?

「やったわ!♡もう裕太が返してって言っても絶対に返してあげないんだからね!♡」

 しかしそんな血が付いてるシーツなんて貰って何がしたいんだアンは。

 まぁ俺はアンが喜んでくれて何よりだ。

 かくして血の付いたシーツはアンが俺から貰い受ける事となった。

<お掃除フェラ>

<提案>

 そしてアンが――。

(今度はお口でお掃除するんだったわね!)

「ところでねぇ裕太♡裕太のおちんちんが裕太の精液と私の血でべとべとね♡だから私がお口でお掃除してあげよっか?♡」

 ――お掃除フェラを提案してきた。

 自分で拭こうと思っていたのだがアンが綺麗にしてくれるのか?

「もちろんよ♡私はもう裕太の恋人っていうか妻なんだから♡彼氏のっていうか旦那様のを余裕でしてあげられるわ♡」

<困惑>

 それは嬉しいのだがそこまでアンにさせてしまうのはさすがにさせ過ぎなのではないか?と困ってしまった。

「大丈夫なのに♡」

 俺視点ではアンとはまだ出会ったばかりであり恋人関係なのだが前世の分も加味しなければならないのが大変だ。

 俺は前世を微塵も覚えていないのでアンにジャッジしてもらうしか無いのだが。

「前世ではもう夫婦みたいなものだったわよ♡」

 という様に俺が前世を全く覚えていないのを良い事にアンにとってめちゃくちゃ都合の良い事を言ってきている可能性が有るのだ。

「そんな事無いわよ♡」

 まぁ現代の様に結婚する時に婚姻届を役所に提出するとかっていうルールも出来ていなかっただろうしな。

「そうなの♡」

<事実確認>

 ん~。

 とりあえずは事実確認からだなと思った俺は――。

「結婚する約束はしていたんだよな?」

 ――アンに尋ねた。

「もちろんよ♡」

 じゃあ次は。

「結婚する条件は何だったんだ?」

 これって結構大事だ。

 資格が有るかどうかについてだからな。

「え~っと、確か一段落ついたら、とかなんかそんなだったわね」

 一段落……。

 しかも曖昧……。

「晩餐会とやらの前には一段落ついてたのか?」

 俺とアンが恋人か夫婦かはこの回答次第だな。

「一段落ついてたわ!だってそれを祝う為のパーティーだったんだもの!」

 だとしたらうわぁ……。

 結婚前夜に殺されたようなものじゃん……。

「そうなのよ……」

<慰め>

 アンがうるうると泣き出しそうになってしまったので透かさず俺は――。

「アン、大丈夫だ。愛しているぞ」

 ――アンを抱き締めた。

 事後とはいえ無許可でしかも全裸の状態で抱き締めたので俺としては結構リスキーな事をしてしまった格好だ。

「裕太♡私も愛しているわ♡大丈夫よ♡裕太なら無許可で何しても良いんだから♡」

 無許可で何しても良いって凄いな。

「凄いでしょ♡」

 じゃあ、とお掃除フェラしてもらおうかと思ったのだが自分のペニスを見た時にこんなに精液と血液まみれのをしゃぶらせてしまって良いのか?と迷ってしまった。

「大丈夫よ♡裕太のおちんちんも精液も舐めてみたいし♡」

 何じゃそりゃ。

 てかアンはお掃除フェラをちゃんと分かっているのだろうか。

「分かっているわよ♡」

 じゃあ舐めてティッシュに捨てる感じか?

「ちゃんと飲んであげるわよ♡」

 てかそもそもさっきまで処女だったアンが何で知ってるんだ?

「まぁ良いじゃないの!ちゃんと未経験だから安心して!」

 うむ。

「まぁその結婚式は結婚後にする事が大半だしな。結婚する条件の一段落っていうのも俺は達成していた様だし、当時の事はよく分からないがアン的にはもう夫婦って感じかもしれないが――」

 俺が話している最中に――。

「そうよ!」

 ――アンから同意の相槌があるも――。

<柔軟な提案>

「――俺的にはまだ恋人関係を満喫出来ていないしそれはお互いにそうかもしれないからしばらくはその時の気分で恋人になったり夫婦になったりしてみるか?」

 ――アンに柔軟な案を提案した。

「それが良いわね!昔は忙しくて中々時間を作れなかったけど今だって恋人らしい事もいっぱいしたいし!」

 アンも同感のようだ。

<今の俺と昔の俺>

「今の裕太とね!」

 アンは優しいな。

 別に気を遣わなくても良いのに。

「べ、別に……!」

 な?歯切れも悪いだろ?

 まぁ俺は別に相手が俺でなくて前世の俺を見ているのだとしても当初から俺は頑張るつもりだったからな。

 俺はそういう男だ。

「裕太……!」

 俺はまたアンにびんたされるかと思っていたのだがそれはキスだった。

 アンが好きなのって前世の俺であって今の俺ではないんじゃね?問題はまぁ正直蓋をしていた感は否めない。

 まぁあまり考えない様にしていたのは事実だ。

 俺の中で何が何でもアンを幸せにするという方針は既に決まっているからな。

<ディープキス拒否>

 そしてアンはちゅーからのディープキスへ移行しようとして俺の口内に舌をねじ込もうとしてきたのだが俺はそんな気分でもないので唇をきちんと閉じつつそれでも入り込もうとしてきた舌には舌先で壁を作り入り口を塞いで阻止した。

「裕太の馬鹿……!」

 アンはまた両手で涙を拭う様にして泣き出してしまった。

 てかこれだけ泣いているって事は結構図星だったんじゃないか?

「裕太の馬鹿馬鹿馬鹿……!」

*(非常に濃厚なメロドラマね……しかし彼とお付き合いをする以上はその事ともきちんと向き合っておかなければならないのですよ、アン。それはわたくしだって……)*

「私馬鹿だから……全然勉強してなくてよく分かんないんだけど……でも裕太の魂が同じなのは本当なの……」

 俺にはちゃんとアンのその必死に伝えようとしている感は伝わっている。

「じゃあ昔の俺とは姿形も口調も違うかもしれないが、まぁ愛してほしいとは言わない。ただ俺はアンに愛してもらえる様に頑張るから」

 謙虚な姿勢で多くは求めずって感じだな。

「愛してほしいって言っても大丈夫だから……私だって馬鹿で我儘で駄目な女神だけど今の裕太にも愛してもらえる様に頑張るから……!」

 ふむ。

<昔の俺との共通点>

<質問>

 てか昔の俺と今の俺、逆に何が同じなんだ?

「大体同じ……」

 何じゃそりゃ!

 俺は思わず笑ってしまった。

「ふざけてないわ。本当に大体同じなの。違うところ以外は全部同じなのよ」

 違うところ以外は全部同じって誰にでも当てはまりそうなものだが。

 まぁ俺は今昔の俺とやらとの共通点が知りたいので掘り下げたい。

「服装とか昔の俺がしていた事とか共通点でも何でも教えてくれないか?」

 俺は少しでも過去の俺との共通点を見出して心が救われたいのだ。

<金>

「良いわよ!昔の裕太の服装は当初は無地だったわね。でも国王になるって時には威厳がどうとか言って金のあの――」

 無地かぁ。

 まぁ時代的に仕方が無いのかもな。

 って金!?

「――そう!で、その何かよく分からないけどアクセサリーしてたわよ!」

 俺は金が好きなのだ。

 勲章とかもな。

 もはや大好きまである。

 というのも俺の車は全部白なのだ。

 白馬の王子様感が好きだからな。

 で、タイヤのホイールは金色なのだ。

 腕時計もイエローゴールドだしな。

「で、他はどうだったんだ?」

 後もう1つくらい前世の俺だと分かる事を知っておきたいのだ。

「そうね。後は優しかったし、あ!何か色々自分で作ってたわよ!職人っていうか!」

 俺も職人ではあるのだが職人なんていつの時代にもいただろうからなぁ。

<アベル>

「裕太らしい事ねぇ……イタリアの時のアベルと一緒なのよねぇ」

 アベルか。

 アベルは俺が王子様キャラが好きな女性に繰り出す一人称僕のキャラだ。

 ちなみにアダムという一人称私で敬語のキャラもある。

 ……なんか見えてきたぞ。

 昔の俺は今の俺が毛嫌いしている自己犠牲のセリフでも言い放っていたのではないだろうか。

「昔の俺はアンに『女神様の勇者にならせてください』『全身全霊を以って頑張らせていただきます』とでも言ったんじゃないか?」

 裕太は今度は現代から過去の自分との共通点を探るというアプローチでアンに尋ねた。

「そうなのよぉ!裕太ぁ!エーン!」

 アンは泣き始め俺に抱き着いてきた。

 大正解だったようだ。

「泣くな、アン。質問に答えてくれてありがとな」

 俺はアンの涙をティッシュで拭った。

「いえ、いいのよ」

 アンの泣き顔を見るのは辛いからなるべく泣かせない様にしないといけないな。

<軌道修正>

「昔の俺は昔の俺だし今の俺は今の俺だが、昔の俺も今の俺も同じって事が分かったから、お掃除フェラチオの話に戻っても良いか?」

 俺は軌道修正を提案した。

「折り合いが付いたのね!良かったわ!もちろんよ!」

 折り合いって……まるで俺が屈したり妥協したような言い方だな。

「そんなつもりじゃなくて……!」

 まぁ分かってるから心配するな。

「良かった……」

 さてと。

<お願い>

「アン、俺のをお掃除してくれないか」

 俺はアンにキスしお掃除フェラをお願いした。

 まぁもうそこそこ時間が経っているからかぴかぴになっていそうだが。

「大丈夫よ。ほら見てごらん。今も変わらずべとべとよ!」

 俺はアンに言われて自分のペニスを見てみると確かにべとべとのままだった。

<魔法>

「また魔法を使ったのかい?」

 そうとしか考えられない。

「そうよ!裕太のおちんちんの粘液をねばねばのままにして!キープ!ってね♡」

 ほげぇ。

「呪文ってやつか?」

 そうとしか思えない。

「そうそう。魔法の法則に命じるのよ」

 原理はよく分からないけど。

 便利だねぇ。

「ふふ♡便利でしょ♡」

 でも見えなかったけどな。

「こっそりやったから当然よ!」

 じゃあ無詠唱でしたって事か?

「そう!よく分かったわね」

 でも魔法陣とか光とかが見えなかったのはどうしてだ?

「こっそりしたい時は魔法陣も光も出ない様に出来るのよ!」

 何じゃそりゃ。

 都合が良過ぎる気がするのだが。

「私は女神だもの♡それくらい出来て当然よ♡」

 ん~。

 まぁそういう事にしておこう。

<お掃除開始>

「やった!♡じゃ早速お掃除フェラチオしてあげるわね♡ちゅっ♡」

 アンがどうして喜んでいるのかは分からないが。

 アンは俺の股間の前まで移動し俺のペニスの先っぽにキスしてからしゃぶり始めた。

 しかし苦いだろうに申し訳無い限りだ。

「大丈夫よ♡」

 それに献身的になってくれるのは嬉しいのだがあまり無理はしないでほしいんだよなぁ。

「私は別に無理してないわよ?♡私頑張るからまた気持ち良くなってね?♡」

 俺はアンが頑張ると言ってくれているので俺も抱いている申し訳無さなどを抑え込み素直に気持ち良くなれる様に頑張ろうと思った。

「裕太も頑張ってくれてるのね♡なら私も♡」

 アンは手で俺のをしこしことしごきながら舌を使って亀頭を刺激しながら舐め奥まで咥えると舐めては吸ってくれていた。

 そして俺のペニスはその都度勃起していった。

「またこんなにおちんちんを勃たせちゃって♡まだ出し足りないのね♡いいわ♡私がまた出させてあげる♡」

 俺はアンがおっちょこちょいで勇者を死なせてしまった女神にも拘らず――。

「もう♡ごめんって!♡」

 ――手際も良く自信も有り気な言いっぷりだったので何だか頼りになると思ってしまった。

「ふふ♡私は裕太の正妻なんだから当然よ!♡」

 と言っているが根拠はよく分からなかった。

「もう!♡分からせてあげるんだから!♡」

 アンが分からせてくれるんだそうだ。

 という訳で分からせてくれるのを楽しみにするとしようか。

「ふふ♡」

 アンのお掃除フェラチオがさらに激しくなった。

 それに俺のペニスは既にフル勃起になっており――。

<絶頂>

「アン……もう出そう……」

 ――絶頂が近付いていた。

「もう出そうなのね♡いいわよ♡そのまま出して♡」

 いやいや、咥えながらは駄目だろう。

 アンの口の中に出てしまうじゃないか。

「私は裕太の精液を口の中に出してほしいの♡大丈夫だから♡ちゃんと飲んであげるから♡」

 後悔しても知らないぞ?

「大丈夫だから♡私の口の中に裕太の精液いっぱい出して♡」

 アンがそこまで言うので俺はそのまま出す事にした。

「出る!」

 俺はアンの口の中にどびゅびゅびゅ!とまた精液を出してしまった。

<精飲>

「ん~♡」

 アンは俺が放った精液を吸い取り精液を口に含んだまま少し上を向き――。

「ごちそうさま♡美味しかったわよ♡ちゅっ♡」

 ――ごくっと飲み干すと笑顔になり俺のペニスの先にちゅっとキスした。

「ほら見て♡裕太の精液私が全部飲んであげたわよ?♡」

 アンはその証拠にと口を開け俺に口の中を見せてきた。

「体調が悪くなったりしてないか?大丈夫か?」

 俺はアンの体調が心配なのだ。

 世の中には苦い物や生臭い物、粘液系の物などを胃が受け付けられず気持ち悪くなって吐いてしまう人がいるものだからな。

「大丈夫よ!♡私は今幸せだもの!♡」

 それも理由になっていないと思うのだが……。

「ふふ♡」

 気持ち良かったぞ、アン。

「気持ち良くなってくれたのなら良かったわ♡って事は分からせられたのかしら?♡」

 さっきのか。

 ああ、分からせられたぞ

「なら良かったわ♡」

 それとお口でしてくれてありがとな。

「どういたしまして♡」

<悪癖>

<肩書の根性>

 それにしても大丈夫か?の問いに「大丈夫よ!♡今幸せだもの!♡」という理由になっていない感じといいさっきの「正妻なんだから当然よ!♡」といいアンには肩書の根性で何とかしようとする悪癖が有るのではないかと思った。

「肩書の根性ってどういう事?」

 解説してやるか。

「お願い♡」

 例えば「お店の店長なんだからこれぐらいして当然」とか「社長なんだからこれぐらいして当然」とかだな。

「じゃあ私の場合は裕太の正妻だからこれぐらいして当然、みたいな?」

 そうだな。

 まぁ俺が言いたいのは要するに気負い過ぎない方が良いぞって事だな。

「なるほど!」

 ま、俺はアンの個性に悪影響を与えたくないので強くは言えないのだが。

「私だって長い時を生きてきて自分に出来る事と出来ない事の分別はとっくに出来てるのよ?」

 へぇ。

「でも私は裕太の為に頑張りたいの。裕太と頑張るってさっき約束したんだもの」

 なるほどねぇ。

<頑張り過ぎ注意>

「なら頑張り過ぎには注意、って事だな」

 俺は「気負い過ぎ注意」からもっと伝わりやすいと思った「頑張り過ぎ注意」に切り替えた。

「というと?」

 アンは分かりやすい例を提示してほしいのだろう。

「さっきの例で言えば正妻だからお掃除フェラくらい当然よ!っていうのも挑戦してみるのは良い事だと思うが自分に合わなかったり出来そうになかった時無理して続けずに「ごめん、無理かも」って諦められる心の余裕を持っておくって事だな」

 何事も逃げられる余地は絶対に有った方が良いはずだからな。

 俺は無理にとは言わないし。

 アンを無理にしなくちゃいけない程の追い詰められた状況に置くつもりも無い。

「裕太♡大好き♡愛してる♡」

 とりあえずアンには伝わった?と見て良いのだろうか。

 気分を良くしてくれたようだしな。

「ありがとう、アン。俺も愛しているぞ」

 俺はアンに幸せそうに微笑みアンの頭を優しく撫でてあげた。

 俺は別に例えばアンが料理が絶望的に下手だったとしても妻なら美味しい料理を夫に振る舞えなければいけないのよ!などと気負い過ぎて頑張り過ぎて「もう帰ってきちゃうのに!まだ一品も作れてない!どうしよう!」といった事から始まり最悪の場合諦めてしまったりそれで落ち込んでしまったりといった事になってほしくないのだ。

 だから俺は無理にと言うつもりは無いしアンが作る以外の選択肢だって有ると思っているし逃げられる余地をお互いに共有しておきたいのだ。

「ふふ♡私はこんな駄目な女神の私を大事にしてくれる裕太の事をいっぱい、い~っぱい愛してるわ!♡」

 アンも幸せそうに微笑んでそう言ってくれた。

<臭いと衛生面>

<抵抗>

 俺はそんなアンを今無性に抱き締めてディープキスしたいのだが、アンは直前にお掃除フェラをしているので俺の精液やアンの愛液や血液を飲み込んだばかりのアンの口にキスするのは抵抗が有った。

(あ……!)

 アンは「そうだった……!」とはっとした。

 それに俺はこれからアンにピロートークと腕枕もしてあげたかったのだがやはりその臭いや衛生面が気になってしまった。

<掃除とシールド>

(あわわわわ!このままじゃ私裕太にちゅーも腕枕もしてもらえないじゃない!それに私の口臭って……!お掃除魔法を掛けなくっちゃ!)

「私の両手を綺麗にして!クリーン!」

 突然アンが呪文を唱えると魔法陣と共に両手が光に包まれた。

「急にどうしたんだ?アン」

 俺は突然の事に驚いてしまった。

「裕太が臭いとか味とかが気になって私にちゅーもピロートークも腕枕もしてくれないみたいだったから綺麗にしてるのよ!私の口の中も喉まで綺麗にして!クリーン!」

 アンが手を開けた口へかざすとそこから魔法陣が現れ光がアンの口内に注がれていった。

 なるほどね。

「喉の先から臭いがこない様にして!エアーシールド!」

 アンは続けて喉にも魔法を掛けた。

「今回は魔法陣も光も見えたが」

 俺はついに間近で魔法を見る事が出来た。

 しかも女神直々の魔法だ。

「裕太に綺麗になったって信じてほしくて分かりやすい様に魔法陣と魔法の光を見える様にしたのよ!」

 なるほどねぇ。

「気を遣ってくれてありがとう、アン」

 俺はアンに感謝した。

「当然の事よ!」

 この世界では少なくともこの星ではこの様な芸当が出来るのはアンくらいのものだろうが。

<確認>

「自分で息の確認もしてみなくっちゃ♡はー♡うん♡大丈夫よ♡確認してみる?♡」

 アンは両手で器を作るとそれを自分の口元にかざし「はー」と息を吐いて講習を確認し上手くいったと分かるや否や上機嫌になり確認してみるか?と尋ねてきた。

 さてどうするか。

 まぁ俺はアンの事を信頼しているので本当に臭いも無くなったのだろうと思う。

「ありがとう♡」

 それにどうも確認してほしそうにしているので俺としても確認してあげたいと思った。

「お願い♡」

 とりあえず俺は口臭の確認とアンがお掃除フェラと気遣いまでしてくれたお礼にと抱き締めてあげたかった。

「いいわ!♡いっぱい抱き締めて!♡」

 分かった。

「アン、お口でしてくれてありがとうな」

 俺はアンの頭を撫でながら優しく抱き締めた。

「いいのよ♡またしてほしくなったら言ってね♡」

 ああ、そうするよ。

 俺はアンがそう言ってくれたのでつい興奮し嬉しかったのも有りまた勃起してしまった。

「裕太ったらまたおちんちんを勃起させちゃって!♡性欲凄いわね♡」

 アンが何やらじと目で言ってきた。

 俺はアンのじと目は結構好きかもしれない。とても可愛く感じてしまったのだ。

(じゃあじと目はこれからも使っていこうかしら♡)

 それにすまん。アンに欲情してしまったのだ。

「ふふ♡欲情してくれて嬉しい♡したいなら今から二回戦目もしても良いわよ?」

 いや、二回戦はさすがにいいかな。

「それは残念ね♡」

 それにしてもアンは上手かったな。

 とても処女とは思えなかった。

「確かに臭いはまったくしないな」

 アンの口元で鼻先で臭いを嗅いでみたが口臭は一切感じられなかった。

「でしょ♡」

<キス>
<提案>

 じゃあ今度は両手を繋ぎ合わせながらキスしてもいいか?

「良いけどそれってどんな感じで?♡こう?♡」

 アンは試しに俺の両手と繋ぎ合わせて確かめてきた。

「こんな感じだな。で、お互いに同じ距離感で顔を近付け合ってする感じだ」

 俺はアンの顔を見た。

「面白そうね♡」

 何だかバカップルっぽいがな。

「バカップルでも良いじゃない♡」

 ふむ。

 で、ポッキーを二人でお互いに反対方向から咥えて食べていくみたいにする。

「へぇ♡」

 通じた感じからしてアンはポッキーを食べた事がある様だ。

「当然よ♡」

 なら話は早い。

 で、両手の位置は顔の横だ。

「良いわね!♡」

 アンが乗り気の様で良かった。

 俺はどういう訳か口臭確認でこういうキスがしてみたくなってしまったのだ。

「良いじゃない♡やってみましょうよ♡」

 うむ。

 まぁこれは俺の性癖ではなくアンの口臭の確認であって決して俺の性癖を優先させている訳では断じてない!

「ふふ♡」

<異世界>

 それにしてもポッキーのは異世界に行く前と戻ってきた時のどちらでしようか。

「あ!そうだった!裕太は異世界に行っちゃうんだった……!」

 忘れてたんかーい!

「ごめん……」

 まぁやっと届いて気に入ってずっと乗れると思っていた車をある程度の期間友達に貸す約束をしちゃってたようなものだもんな。

「そうね……ほんとその通りよ……」

 んー。

 しかも俺が異世界で死んじゃったら最悪だよな。

 新車を貸した友達が事故って廃車、みたいな。

「裕太……!絶対に死んじゃ駄目なんだからね……!」

 そうは言われてもどの程度の荒れ具合なのか俺にはさっぱりと分からないからなぁ。

「あ……」

 アンの様子からして相当やばい事になっているらしい。

 ならなおさら俺が行かないとだよなぁ……。

「ねぇ、異世界行くのやめない?」

(他の方法を考えるわよ)

*(わたくしはどちらでも構いませんが)*

*(頑固なアダムが途中で考えを変える訳が無いじゃない)*

「それは出来ない。俺にアンの勇者としての役目を果たさせてほしい」

 俺はアンに優しくキスした。

 もはやアンの勇者として異世界を救うのはもはや俺のアイデンティティであり威信を懸けて絶対に達成しなければいけない使命だし既にそう認識してしまっているので変えられない。

「裕太ぁ……!」

 アンがまた泣きそうになってしまった。

「アン、俺様を信じろ。約束通り必ずやり遂げてみせるから」

 俺は必ず約束を守る。

 それにファンタジー世界だからこそやり様が有ると俺は思っているのだ。

 それに何より楽しみだしな。

「でも……でも……」

 んー。

 アンはまだ納得がいっていないようだ。

「行く前にも愛し合おう。それに異世界に行ってからも定期的に連絡を取り合ったり一時帰宅したりしてその時にまた深く愛し合ったら良いんじゃないか?」

 連絡も一時帰宅も禁止されている訳ではないんだろうしな。

「そうね!そう考えたら何だかやっていける気がしてきたわ!」

 アンは再び前向きになれた。

 アンが元気を取り戻してくれて俺は何よりだ。

「絶対異世界に行く前にしましょうね♡」

 ああ、もちろんだ。

<じと目>

 てかそれにしてもアンのじと目は可愛かったな。

「ふふ♡裕太♡私のじと目ってそんなに可愛い~?」

 アンは再びじと目で尋ねてきた。

 あぁ、可愛いよ。

「ふふ♡でも私で可愛いのってじと目だけ?♡」

 いや、俺はアンの表情なら何でも可愛いし好きだぞ。

「じゃあ裕太に私の色んな顔も何もかも、ぜ~んぶ見せてあげるわね♡」

 アンはこれから俺に色んな顔芸も披露してくれる様なので全部とやらが楽しみだ。

(か、顔芸って……!♡ま♡可愛いって言ってくれたのが嬉しいからまぁいっか!♡)

「裕太♡」

(私裕太が好きって言ってくれるからまた濡れてきちゃった♡)

 アン。

「裕太♡」

 アン

「ふふふふふ♡」

<体臭>

 ところでアン、俺の体臭とかはどうなんだ?

 俺はむしろ自分の体臭の方が気になっているのだ。

 もししていたらアンに申し訳無いしな。

「裕太の体臭は大丈夫よ♡」

 なら良いのだが。

「私は裕太の匂いなら汗臭いのも精液の匂いも大好きよ♡」

 アンがそこまで言ってくれたのだから俺もお返ししないといけないな。

「俺もアンの匂いはどれも好きだぞ」

 俺は別に匂いフェチではないのだが。

「嬉しいわ♡ありがとう♡」

 アンが喜んでくれて良かった。

 しかし俺の不安は全く解消されてはいないのだが。

 てか俺の汗臭い臭いとやらはいつ嗅いだんだ?今か?それともさっきの脱衣の時か?

(ぎくっ……!♡昔から数え切れないくらいね……♡)

「さて、アンにさっき説明した要領でキスしてもいいか?」

 アンに尋ねた。

「訊かなくてもいきなりきても良いのよ?♡」

 それはさすがにアンに心の準備が出来ていないとかでびっくりさせてしまうだろうに。

「まぁそうかもね……♡」

 そうだな。

 こういう時はやはり折衷案で宣告系といくか。

<ついに>

「じゃあキスするぞ、アン」

 アンに告げた。

「ええ♡きて♡裕太♡」

 俺はアンの両手と重ね合わせる様に手を繋ぎそしてお互いに顔を近付けていき唇を重ね合わせた。

 そしてキスしながら何度もちゅっ、ちゅっと音を出した。

 そのうえ距離感を楽しむ様に上唇や下唇にキスしソフトに愛を伝え合った。

 そして重ね合わせている両手は右手は顔の右隣左手は左隣にある程度の距離にありお互いに顔を近付けながらしているのでバランスゲームみたいな難しさとゲーム感覚がありお互いに手探りしながらキスしていった。

「ねぇ♡私の事焦らしてるの?♡」

 よく分かったな。

「もう!♡裕太の意地悪♡」

 するとアンが痺れを切らしたのか俺の唇を捕まえる様に顔を突き出してきて舌を入れようとしてきたのでそれに応じると舌を絡めてきてくちゅっ、くちゅっという音が部屋に広がった。

 うん。確かに口臭は無い。

「そうでしょ?♡だから安心して♡裕太にフェラしてあげたらこれからもちゃんと私のお口も手もすぐ綺麗にしてあげるからね♡」

 アンがれろれろとディープキスしてきながらそう言ってきた。

 俺としては非常に助かる心遣いだ。

「裕太の正妻として当然よ♡」

*(かちん。先程から正妻正妻と……)*

*(私が認めた訳ではないけど)*

 かくして俺はアンにお掃除フェラしてもらいキスも楽しんだ。

<ピロートーク>

 そして俺はアンに腕枕をしてあげてピロートークを始めた。

<当時の俺の性格>

「当時の俺の性格ってどんな感じだったんだ?」

 気になったので当然訊いてみる。

「イタリアの時の一人称が『僕』のアベルみたいな感じ♡」

 あぁあんな感じか。

 てか何で知ってるんだ!?

「ふふふ♡」

 アンには隠し事は通じない様だな。

「だって女神だもの♡」

 その様だ。

<アベルみたいになっちゃってたが>

 で、それにしてもだ。

 さっきまでどういう訳か俺がアベルみたいになっちゃってたが良いのか?」

 俺は何でか内なるアベルが出てきてしまっていたのだ。

「良いのよ♡昔の裕太を思い出せてすっごく良かったわ♡」

 俺はアンの「『一人称は俺で!』というリクエストに違反してしまった……」と内心で焦っていたのだ。

 まぁアンがそう言うのなら良かったが。

*(良かったわね、アン)*

<その後の王国>

「ちなみに俺が死んだ後その王国はどうなったんだ?」

 俺の死後について気になったので尋ねてみた。

「気になるのね♡う~んとね~♡忘れたわ♡」

 ええーーー!?

「だって裕太が死んじゃってから興味が無くなっちゃったんだもの!♡」

 いやいやいや、それは女神としてまずくないか?

「でもクーデターを起こそうとした奴らはちゃんと始末したわよ?♡」

 アンが俺の胸元を指先で撫でてから怖い感じでボソボソっと言った後安堵した様子で話してくれた。

<怖い……>

 こ、怖い……。

 やっぱり女神だとかそういう存在を敵に回したら怖いな……。

「そうよ♡怖いわよ?♡ふふふ♡」

 えー、じゃあどうしよう。

 アンは浮気とか一切許さないタイプって事なんじゃないか。

 そしたら俺なんかもうとっくに……。

<私の星の子達と戯れている分には♡>

「裕太が私の星の子達と戯れてる分にはいいのよ♡私の星の子達と戯れている分には♡」

 アンが言った事の後半部分に凄く深い意味を感じたが真意などそれ以上の事はよく分からなかった。

 へぇ。

 でも何でだ?

「そりゃ私の星の子達は可愛いからよ♡裕太が星の子達と結ばれてる分には全然いいの♡本当は全然良くないけど♡ま、本命の私が出てくるまでの前座よ前座♡」

 ど、どっちなんだ……。

 ま、まぁ、そ、そうか……。

 俺は戸惑ってしまったが他の女性達を前座呼ばわりしているのはさすがに少し引いてしまった。

「引かないでよ♡」

 いずれにせよ俺に天罰は無いようでほっとした。

<裕太の名付け親>

<誰が付けたと思う?♡>

「ふふ♡ところでねぇ裕太♡自分の名前は誰が付けたと思う?♡」

 急にどうしたんだ。

 ん~、普通に考えたら俺の両親だと思うんだがなぁ。

<高校生クイズ君な裕太が知らない事>

「ふ~ん♡知らないのね♡私だったら高校生クイズ君な裕太が知らない事いっぱい知ってるわよ?♡」

 高校生クイズかぁ……アンは俺が高校生クイズに出たかったのを知っているのか。

 ちなみに俺は出たかったが出なかった。

 というのも俺はあの手の芸能事務所にも所属していない素人を地上波で晒す系は苦手なのだ。

 それも高校生達を地上波で晒し理不尽な問題を出題するというのはいかがなものかと当時思ってしまったのだ。

 CMだって流すだろうしビジネスの道具にしているのにギャラも無いんだろうからな。

 何よりデジタルタトゥーになってしまうと思ったからだ。

 それに俺は既にビジネスを始めていたし高校生社長だとか数学オリンピックの件もそうだしちやほやと持て囃されるのは嫌だったからな。

 そもそも顔出しするというのはデメリットが多いし顔出ししないでお金を稼げるに越したことは無いのだ。

 この社会では顔出しした時点で一般人でも実質公人扱いになってしまう。

 いざ裁判になっても「貴方は自ら顔出ししましたよね?」という様になり裁判官は守ってくれないのだ。

 それに俺には既にハーレムが有ったので俺が悪目立ちしたら色々と詮索されて周囲の女性達に迷惑が掛かってしまうだろうからな。

 そんな訳で俺は出場しなかったしその決断は今でも後悔していない。

「私も裕太には人前に出ないでほしいわ♡」

 ん、それは何でだ?

「人前に出るデメリットが心配なのも有るわ♡でも何より私は裕太を独り占めしたいからよ♡」

 はい、完全に自分本位な理由でした。

<名付け親>

「それより裕太の名前の由来知りたくないの?♡」

 もちろん知りたいが。

「裕太の名前は私が付けてあげたのよ!♡」

 お、マジか。

「驚いた?♡」

 まぁな。

<名付け親の訳>

「裕太が私の名前を付けてくれたけど交換で私も裕太に名前を付けてあげたのよ♡だって貴方には名前が無かったんだもの♡」

 まぁ数千年前の事だもんな。

 文明レベルが低かった分寿命が短かったり争いが多発していたりと色々と酷かったのだろう。

「そうね♡でも最初は酷くなかったのよ?♡」

 人口が少なかったからか?

「そう♡集落が基本だったから問題も起き辛かったのよ♡」

 そうだよなぁ。

 で、人口が増えてきて都市や国家へと発展していく過程で問題が起こり始めたと?

「そうね♡人権だって確立されていない時代だもの♡支配者以外は全員奴隷の時代よ♡」

 この現代の価値観に染まり切っている今の俺からすれば考えられない話だ。

「でも貴方が奴隷解放を進めてくれたおかげで少しずつ変わっていったのよ♡」

 へぇ。

 当時の俺も役に立ったんだなぁ。

 しかし俺は完全にただ働きさせられてるよなぁ……。

「そうね♡あの時も無料で引き受けてくれたわ♡」

<自己犠牲>

 やば……自分の行いを他人視点で冷静に見てみたら自己犠牲し過ぎていて気持ちが悪過ぎた。

「自分の事そんな風に言わないでよ!♡」

 へい……。

<その頃の俺の口文句>

 まぁ何となくなのだがきっとその頃の俺の口文句は「僕は君の役に立てて嬉しいんだ。それに僕は君から一生大切にしたい名前を貰っているからただではないし、僕は何より大切にしたい君自身と一緒にいられている事が最大の贈り物なんだよ。だから僕はそれ以上に望む事も無いし幸せだから気にしないで」とかなのだろう。

「そう!♡全く同じよ!♡」

 やはりな。

 胸が高鳴りまくったアンはその衝動を抑えられずに俺に襲い掛かる様に抱き着きディープキスしてきた。

 しかしすまない。

 俺は自己犠牲してしまう性格を変えたいと思っているので前世の俺の言動を猛烈に反省しているのだ。

「変えなくていいんじゃない?♡」

 いや、変えたいなぁ。

 自分だけ損な立ち回りをしていたら馬鹿らしいだろう。

「私はそれでもいいと思うんだけどね♡」

 まぁアン目線はそうなのかもしれないけどな。

<今の俺だったら>

 しかし今の俺だったら何て言うかなぁ。

 俺様全開なら「俺がこの世界で一番欲しいのはお前の身と心だけだからな。既に十二分の対価は貰っている。口を開く暇が有ったら俺に口を塞がせろ」って甘くキスしちゃうか……。

「きゃあ♡きゅんきゅんしちゃったわ♡」

 そ、そうか……。

<魔王>

<これってどう考えても>

 しかしこれってどう考えても魔王なんだよなぁ……。

 しかも「対価」って悪魔やんけ……。

 悪魔族出身の魔王ってか?

 はぁ……俺が漢気を出そうとすると出てくる俺様キャラが魔王回帰によるものだったのだとしたらちょっと落ち込むなぁ……。

 てかちょっとどころかかなり落ち込むなぁ……。

 というのもこの文明では相手を罵る言葉に「この悪魔!」というのが有るしイメージは最悪なのだ。

「確かに♡」

 それに魔王といったら勇者と敵対する悪役キャラだからなぁ……。

「大体そうよね♡」

<全く受け入れられない>

 悪の側に回るのは全く受け入れられない自分がいた。

「魔王な裕太もいいんじゃない?♡」

 これはそう気楽に考えられるものではない。

「そうなの?♡」

 ああ。

 魔王はそもそも魔族第一主義で他種族やその領地を侵略し支配下に置こうとするものだろう?

「何かそんな感じよね♡」

 それに戦争には戦争犯罪が付き物だしな。

 そしてもし俺の前世が魔王だったのだとしたら俺だってそういう魔王らしい悪逆非道な事をしていたかもしれないのだ。

 つまり俺がこの手で人を殺めていたのかもしれないと思うと……。

 俺は自分の手を見つめながらその事を考えているとその手が震えてきた。

<俺の声真似>

「大丈夫よ♡裕太ならきっと優しい魔王だったはず♡さっきみたいに『俺がこの世界で一番欲しいのはお前の身と心だけだからな。既に十二分の対価は貰っている。口を開く暇が有ったら俺に口を塞がせろ』なんて言っちゃう様な魔王様よ?♡だから大丈夫よ♡」

 アンがさっきの俺のセリフを俺の声真似しながら言ってきた。

 励まされつつもどこか揶揄われた様で落ち込んだのが半々ってところだ。

 俺はどうも揶揄われるのは好きではない様だ。

<まぁでも>

 まぁでもそうだよな。

 俺が魔王になったとしても悪い存在になるとは考え辛い。

 そんな訳で俺は魔王だったかもしれない前世に少しだけ希望を見出すことが出来た。

 まぁそもそも俺の前世が魔王だったと確定した訳でもないしな。

「そうよ♡元気出して♡ちゅっ♡ちゅっ♡」

 俺はアンにキスされ元気も出てきた。

<俺の名前の由来>

 そんな訳で本題に戻そうと思う。

「で、名前の件はどうなったんだ?何で裕太にしたのかとかな」

 元々の文字はおそらくアルファベットだろう。

 という事はカタカナで言えば「ユウタ」だと思うのだ。

「そうよ♡だから『ユウタ』や『ユータ』が正解ね♡」

 へぇ。

 でも何でそれが俺の名前の由来になったんだ?

「私当時文字を人類に与えようと思ったのよ♡で♡ギリシャ文字なんだけど『アルファベット』はどうかな?と思ってね♡で♡初期は「エータ、ベータ、シータ、データ、イータ、フータ、ギータ、ヘータ、アータ、ジータ、ケータ、レータ、メータ、ネータ、オータ、ペータ、クータ、ラータ、セータ、テータ、ウータ、ヴータ、バータ、スータ、ユータ、ザータ」とか考えていたのよ♡」

 へぇ。

 それにしてもベータとシータとイータとゼータは残ってるじゃないか。

「ええ♡一部は残ったわね♡」

 後 使われなくなったけどヘータも有ったな。

「そう♡ヘータも有ったわよ♡とっくに廃れてしまったけど♡」

 しかしそれ一辺倒なのもきつくないか?

「昔の裕太もそう言っていたから人々に託して自由にさせたのよ♡」

 なるほどねぇ。

 で、俺の名前に「ユウタ」をくれたのは何でだ?

 それに「ユウタ」も既に使われてはいないようだが。

 アルファベットの「Y」にあたる文字の読みは「ユプシロン」のはずだ。

<クイズ>

<男には有って女には無いもの>

「じゃあここでクイズよ♡男には有って女には無いもの、な~んだ?♡」

 唐突にアンによる名前の由来クイズが始まってしまった。

 ん~、解くなら一発で解きたいなぁ。

 というのも俺は高校生クイズに出ようか考えていた程クイズが好きだからな。

 俺がクイズが好きなのも知っていてこの意地悪な女神様はクイズを出してきたのだろう。

「別に意地悪じゃないわよ♡ただ裕太に楽しんでほしかったの♡」

 へぇ。

「うん♡」

<ご褒美>

 俺を楽しませたいならクイズに正解したご褒美もちゃんと考えてあるんだよな?

「あ……!」

 それは考えていなかった様だ。

「そうねぇ♡じゃあ!♡正解したら私が何でも裕太のお願いを一つだけ聞いてあげるってのはどう?♡」

 良いね。

 よし乗った。

「ふふ♡」

<回答回数とヒントの有無>

 回答の回数とヒントの有無はどうなんだ?

「回答は一回まででヒント無しっていうのはどうかしら?」

 そんなに俺に外してほしいのか。

「そりゃだってせっかくクイズを出すなら解かれたくないじゃない♡」

 まぁ気持ちは分かるが。

<煽り>

「でも天才様の裕太でもさすがにチャンスが一回まででヒントも無いのは難し過ぎた?♡」

 俺はアンの煽り文句にちょっとだけいらっときてしまった。

「ふふ♡」

 こうなったら意地でも一発でしかもノーヒントで解いてやる。

 俺のIQは180を超えているのだ。

<アンの期待を裏切らない為に>

 天才の名に懸けて、それに何より俺を信じて勇者にしてくれたアンの期待を裏切らない為にも俺はこのクイズに絶対に負けられない。

「ふふ♡頑張って♡ちゅっ♡」

 アンが応援してくれてキスもしてくれた。

 ああ、頑張るよ。

「ふふ♡」

<考察>

 とりあえず現状の情報を整理をすると俺が問われているのは「男には有って女には無いもの」だ。

 そしてそれはアンが俺に名付けてくれた「ユータ」と関係が有るという事だ。

 以上の情報を派生させると「男には有って女には無いもの」だし何となく実体が有るものかもしれない。

 そしてアンは女性で俺は男性だ。

 男性と女性の違いといったら顕著なのは肉体だしいくらアンでも無形の哲学に逃げる程陰湿ではないだろうし普通に生物学的な問いと見て良いだろう。

「私は陰湿じゃないわよ♡」

 うん、そうだね。

 まぁそれ以上は言及しないでおく。

「ちょっと♡」

 さらに「ユータ」の文字は大文字が「Y」で小文字が「y」だ。

 つまり以上の事から導き出そうとすると脳内のデータベースに1つだけヒットしたものが有った。

<正解>

 それはY染色体だ。

「そう♡正解よ♡さっすが私の勇者ね♡ちゅっ♡」

*(わたくしの勇者よ)*

*(期間限定だけどね)*

 俺はどうやら正解したらしい。

 アンはそう言って俺にキスしてきた。

 そもそも染色体とはヒトの細胞の核内にあり遺伝子が含まれている構造体の事だ。

 性染色体は性別の決定に関わる情報を持つ染色体の事でヒトの場合X染色体とY染色体の2種類が有る。

 そして女性の性染色体はXXであり男性の性染色体はXYなので「男には有って女には無いもの」とは性染色体という点で見れば「Y染色体」だと言えるのだ。

「そうなのよ♡」

<約束>

 じゃ、俺はアンのクイズに正解したんだから約束はちゃんと守ってもらうぞ?

「当然よ♡私にしてほしい事を考えておいてね♡」

 あぁ、考えておくよ。

「楽しみ♡」

 まぁアンに無茶をさせるつもりは無いのだがなぁ。

 デートとかそもそもOKが貰えそうな事に使ってしまうのは勿体無いだろう。

「ふふ♡そうね♡」

 ところでバンジージャンプなんてどうだ?

「嫌よ♡」

 じゃあ何でもOKという事ではないらしい。

「ん~♡愛が有るやつが良いわ♡」

 愛かぁ。

 じゃあとりあえず今決めなくても良いんだよな?

「良いわよ♡じっくり考えて♡」

 なら助かる。

「ふふ♡」

<ピロートーク再開>

<アンの閃き>

 てかそれにしてもだがお馬鹿そうなアンがよく染色体どうこうっていう賢い事を思い付いたな。

「ちょっと♡私だってお金の事とか興味の有る授業はちゃんと聞いてたわよ♡」

 アンの話を聞いた限りだとどうやらどこかに神専用の学校があり神々はそこで一通りの事が学べるようだ。

「まぁね♡」

 それにアンは興味の有る事には才能を発揮する天才タイプだったりするのかもしれない。

「絶対そうよ♡ありがとう♡」

 何だか幸先が思いやられる返事だが。

「ちょっと♡」

 で、アンはお金と男性に興味が有ったと?

「だ、だって♡私は女性だから男性の体の事が気になっちゃったんだもの♡後 正確にはお金じゃなくて金目の物ね♡」

 へぇ。

 まぁ教育的観点から言えば興味を持つ事は良い事なんじゃないか?

<未開人虐め>

「ふふ♡ありがとう♡ちゅっ♡でね♡昔の裕太は私が体中に性染色体が有るって教えたら「どこに有るの!?見えないよ!?」ってすっごく驚いてたの♡物凄く小っちゃいんだから肉眼で見える訳無いのにね♡くすくすくす♡」

 あの、未開人を虐めないでもらえます?

「別に虐めてなんかないわよ♡可愛いと思ってただけ♡」

 どうだか。

<名前が「ユウタ」になった訳>

「でね♡裕太が私の事守ってくれるって言ってくれたのが嬉しくてね♡男らしいって思ったの♡で♡Xの隣はYだしYは私の中では「ユウタ」だから♡ふと名前は「ユウタ」はどう?♡って思ったって訳♡」

 なるほどねぇ。

「ち・な・み・に♡『ユウタ』を『ユプシロン』に変えたのは私よ♡」

 へぇ。

 でも何で変えたんだ?

「もちろん裕太の名前を私が独り占めしたかったからよ♡知らん連中にユウタユウタ言われたら嫌でしょ?♡」

 そ、そうですか……。

<「ユウタ」の正しい発音>

 で、「ユウタ」と「ユータ」はどっちが正解なんだ?

「発音で言えば『ユウタ』よ!」

 なら良かった。

 俺は「ユータ」より「ユウタ」の方が好きだしな。

 ありがとな、アン。

「どういたしまして♡ちゅっ♡ちなみに当時の裕太もすっごく喜んでくれたわよ♡」

 へぇ。

<見下されて萎えた>

 しかし当時の俺とアンの関係は未開人と全てを知っている女神という関係で俺はアンに超見下されていたのだろうと思うと全然元気が出てこなかった。

「見下してなんかないわよ♡もう♡元気出して♡裕太が元気を出してくれるまでちゅー止めてあげないんだから♡」

 アンはそう言うとたくさんキスしてきて俺はあっという間に元気を取り戻した。

 どうやら俺は結構ちょろいようだ。

「ふふ♡私だって裕太がキスしてくれたらちょろいわよ?♡」

 そうなのか。

「そうなのよ♡」

 今度それが必要になったら試してみるとしよう。

「今してほしいけど♡まぁそうなったら試してみてね♡」

 うむ。

<名前が「裕太」になった訳>

 で、どうやって現代の俺にもその名前を付けたんだ?

「そりゃもうたくさん念じたのよ♡裕太の両親に♡」

 こ、怖っ……。

「後 天使達も総動員して誘導したのよ♡」

 そこまでする必要が有ったのかなぁ……。

「別にいいじゃない♡私は裕太に変な名前を付けられるのが嫌だったのよ♡」

 そこまでアンが気に入っている名前だったんだな。

「当然よ♡」

 まぁ俺もそうなのだが。

「ふふ♡」

 で、漢字はどうやって選んだんだ?

 読みが「ゆうた」になる漢字は他にも有っただろうしな。

「当然私が選んだのよ!」

 そうだったんだな。

 まぁそれで結果的には良かったな。

 俺もこの名前は気に入っているし何より俺はアンがくれた名前を大切にしたいしな。

「裕太♡大好きよ♡ちゅ~~っ♡」

 アンがキスしてきて――。

「俺も大好きだぞ、アン」

 ――俺はそう言って応じた。

<お仕置き>

 そして俺はここらでお仕置きという名のアンにしてあげたかった事をしようと思った。

「そのお礼にアンにこれをしてあげるぞ」

 ピロートークも終えたところで俺はアンにお仕置きを執行しようと電動マッサージ機を取り出した。

「ちょ、そ、それは電動マッサージ機じゃないの!一体それのどこがお礼なのよ!」

 アンが俺が取り出してきた電動マッサージ機を見て驚き慌てていた。

 アンも薄々気付いたようだが女神がそれを知っているのも罪深いんじゃないか?

 ま、それもお仕置きに加算してやるとするか。

「これは俺の思考を覗いてたお仕置きでもある。なみにこれはさっきアンが『あ、でも今は燃え尽き症候群なんだっけ?』って言ってきた時にしようと思ったんだぞ」

 俺はアンにこのお仕置きをしようと思ったきっかけを教えてあげた。

「そ、そんなぁ!私何でもするから!それだけは!」

 お仕置きは確定事項だぞ。

「ちょっ!♡だっ!♡だめっ!♡そんなの近付けないでっ!♡いやぁああああ!♡おかしくなっちゃううううう!♡」

 俺は事後で敏感になっているアンのオマンコに電動マッサージ機、通称「電マ」を押し当てるお仕置きを執行し潮吹きさせた。

 かくして俺とアンの初夜は幕を閉じた。

後書き

本作はこの様にHシーンも丁寧に書きます!

何故なら「逃げずに全てをきちんと描写すべき」という信念が有るからです!

しかし本エピソードを書くのは物凄く大変でした……(汗)

R18版の文字量が主人公視点エピソードの4話分程となっています……(泣)

*本エピソードのR18版の日本語版:約4万2000字(テキストファイル)

という様にエロ回は文字量が圧倒的にかさむので執筆も掲載(目次作りなど)も非常に大変です(汗)が頑張ります!(強い信念)