[R18] 女性を愛する天才の俺様、異世界を救う (JP) – 1章 1節 3話 地球の女神 初夜の後(アン視点)

前書き

R18

第1節 地球の女神(第1章 勇者の村)

第 3 / 12 話

約 4,500 字 – 8 場面 (各平均 約 579 字)

1/8.「入ってきて良いわよ!」

裕太との初夜を終えた私はその翌朝早速支度を終えた裕太を私の友達が居る場所へとテレポートで送り出してあげたわ!

そしてついに裕太も行っちゃった事だし――。

「凛穂!入ってきて良いわよ!」

――私は凛穂を呼んだわ!

「はい、女神アン様」

するとすぐに凛穂が部屋に入ってきたわ!

「ふぅ、私頑張ったわよ!」

私は凛穂と2人きりになったから褒めてほしくて話し掛けたわ!

「アン様、初体験おめでとうございます」

凛穂が褒めてくれて私は感激よ!

凛穂はそう言って今度はペプシと苺タルトを出してくれたわ!

「今度はペプシと苺タルトね!良いわ!気が利くわね!」

私は同じ食べ物は2回連続で食べない主義なのよ!

「アン様が今は炭酸飲料と洋菓子に夢中になってる事は知ってますから」

そうなのよ!

アンは自分の星の文明レベルがやっと上がり美食や甘い物が楽しめる様になった事で連日の様にスイーツなどを楽しんでいた。

ちなみにそのお金は自分の天使達のものであり自分の天使達に作らせたり買ってこさせたりしていた。

もっと言えばアンの現代の身分証明書を持たない天使達は当然どこの会社も雇ってくれないからもれなくお優しい裕太の財閥で働いていてアンの贅沢は間接的に裕太が支えていると言っても過言ではなかった。

2/8.「でもあんた!何で遅かったのよ!」

「でもあんた!何であの時持ってくるの遅かったのよ!」

アンは「食べたい物は食べたい時に食べる。我慢はしない」という主義であり凛穂が出してきた時点で実は待ちくたびれていたのだった。

そしてそんな訳でアン的には凛穂のお出し物を出すタイミングを見計らうという気遣きづかいは逆効果だった。

「出すのが遅れてしまいすみませんでした」

凛穂は何も言い訳せずに謝罪した。

言い訳すると説教が長引いてしまうかもしれないのを知っていたからだ。

「あと何であんたは裕太にはあんな丁寧な喋り方してたの?」

思考を覗かなくても素で勘が鋭いアンには気づいていて実はアンが一番不満に思っていたのはその事だった。

(裕太様を尊敬してるからです)

「地上では使用人は雇い主に対して少なくともお客様がいる場合はあの様に話すのが普通ですから」

「確かにそうだけど……あと食べ物をテーブルに置いたらさっさと部屋から出ていってほしかったんだけど!」

アンは凛穂がお出し物を出した際に裕太からの返事待ちをしている様な感じが気に食わなかった。

(裕太様だけは「ありがとう」を言ってくれますしわたしとも対等に接してくれて椅子にも座らせてくれますから)

アンは決して感謝の言葉を述べてはくれないし椅子にも座らせてくれないのも凛穂は不満だった。

「すみませんでした」

凛穂はその件についても謝罪した。

3/8.「痛いわ……!」

「まぁ良いわ!――てか、痛ったたた……!座るとまだ痛いわね……!ひりひりする様に痛いわ……!」

アンは安心してリラックスモードに入ってソファに座ると股間に焼ける様な痛みを覚えてとても痛がった。

「初めてはそういうものです、アン様」

ん~、やけに詳しいわね凛穂!

「なんか知ってる様な口ぶりね!あんた!裕太とやってないでしょうね?」

凛穂にはずっと裕太の傍に居させたんだもの!既にしてたっておかしくないのよ!

アンは自分の天使達に先を越されるのが嫌だったから自分の天使達には「裕太との性行為禁止令」を出していた。

そして裕太が誰かと仲良くしている様子を見たくなかったし自分のせいで死なせてしまった事やそののごたごたなど申し訳無く思っていたのも有りあまり覗いていなかったから凛穂などが隠れて何かしているのではないかと疑心暗鬼ぎしんあんきに駆られていた。

「私はその様な事はまだしてないですから安心してほしいです」

ふん!そう!嘘は吐いてない様ね!私は嘘を見破れるんだから!

「そ!私はもう済ませたしあんたもしたいんだったらもう遠慮しなくていいから好きなだけやっちゃって良いわよ?いや、やっぱり好きなだけは駄目ね!節度せつどを持って!私よりも控え目に!」

私の天使が女神の私より楽しむなんて絶対に駄目なんだから!

アンは嫉妬心が強く自分の天使達に先を越されるだけでなく裕太と自分よりも親密になられたり楽しまれるのが嫌だった。

4/8.「それではその様にさせてもらいますが」

「分かりました。それではその様にさせてもらいますが」

ふん!そう!

でも、が?

アンは凛穂の返事が気に入らなかった。

「が、何よ?」

言いたい事が有るならはっきり言いなさいよ!

「何でもないですが、強いて言うなら私の事も裕太さんに話してもいですか?」

あ~その事ね!

別に良いわよ!

「話したいなら好きに話したら良いじゃない!でもせいぜい嫌われない様にね!」

アンは嫌味いやみったらしく言い放った。

凛穂は嘘が吐けない真面目ちゃんだからね~!今まで黙って裕太に接してたのは辛かったのかしら?

「アン様、ありがとうございます」

感謝されるのも悪くないわね……!

まぁ、私の後なら別に何でも良いのよ!

私だって正体明かしてるんだし!

それより裕太が私が天使を派遣してくれてたって知ったらどう感謝してくれるかしら?ふふふふ♡

5/8.「私の血が付いた『』よ!」

「ねぇ、凛穂!これを見て!私の血が付いたシーツよ!貴方ならこれの意味が分かるわよね?」

アンは大切な宝物の様に裕太から貰ったシーツを抱き締めていてそれを凛穂に見せ付けた。

「はい、分かります。それは異世界の文化ですよね。アン様が流行らせようとしましたが魔法が使えないこの世界では一度失った処女を元に戻せないですし今の言い方で言いますと「不純異性交遊」などの確たる証拠になってしまうからと人々の間で廃れていったんでしたね」

そうなのよ!残ったら良かったのに!

でも私の可愛い子達が決めた事なんだからしょうが無いのよね!

「そうよ!ふふふふ♡あんたはこれ羨ましい?♡」

アンはシーツを抱き締めながら凛穂に意地悪そうな表情と上目遣いで視線を向けた。

「はい……」

凛穂は素直に返事した。

(アン様は意地悪です……きっと私を責めてるんでしょう……)

羨ましくても絶対にあげないけど!

6/8.「独(ひと)り占(じ)めしたかったのに……!」

しっかしくやしいわ!裕太をひとめしたかったのに……!

アンは悔し過ぎてどうしてもむきー!となってしまった。

「どうしてあの女共おんなどもを止められなかったのよ!」

凛穂なら絶対に妨害出来たはずなのに!

アンは凛穂に裕太の異性交遊を妨害する様にと命じていたが失敗したのが非常に不満だった。

「裕太さんが積極的になったのは高校に進学した頃からですがその頃にアン様もその姿で裕太様の前に出たら良かったんではないですか?」

それはそうなんだけど……!

ちなみに凛穂はアンを刺激してしまわない為アンの前では裕太を「様呼び」ではなく「さん付け」で呼んでいる。

「18歳未満は駄目でしょ!」

この星の女神の私がこの星のルールを破る訳にはいかないじゃない!

「ですから私はアン様に裕太さんの幼馴染として一緒に育ち進学していくのはどうですか?と何度も提案したではないですか」

……。

「第一、女神の私がその為だけに偽装家族を作る訳にはいかないじゃない!それに私には彼に合わせる顔が無かったんだもの!」

その頃はまだ自分でもどうしたら良いか分からなかったんだもの……!

7/8.「何で会ったんですか?」

「ではこのたびは何で裕太さんに会ったんですか?」

……。

「友達の星を救う為なんだから仕方無いじゃない!」

私だって出来たら裕太には私の星で自由に暮らさせてあげたかったわよ!

でも二度と裕太を失わない為にはこうするしか無いのよ!

(アン様、私はこの星の創成期よりアン様につかえてるんですからそれが建前たてまえな事ぐらい私には筒抜けです)

「しかし想定外でしたね。あれ程次々に乙女達を口説き落としていくとは」

想定外なんてレベルじゃないわよ……!

「そうね。まぁとりあえず今まで彼を守ってくれた事には感謝してるわ!それに私の言い付け通り彼ともHな事はしてない様だし!これからも宜しく頼むわね!」

これが私には何よりよ!

だって裕太が私と出会う前に刺されて殺されちゃったり事故で死んじゃったりとか私の天使やほかの女神に出し抜かれちゃったりしたら洒落にならないもの!

アンにとって現状は裕太と再会するという目標は達成していて一応は及第点という感じだった。

「アン様の役に立てて嬉しい限りです。この凛穂、引き続き喜んでその任に当たらせてもらいます」

ふっふ~ん、そう!

「喜んで」は引っ掛かるけどまぁいいわ!

8/8.「もう私の家も同然(どうぜん)なのよ!」

「そ!ところで、ねぇ凛穂!この屋敷を見て!この屋敷ももう私の家も同然どうぜんなのよ!」

アンは嬉しそうに大手を広げて凛穂に誇示した。

「そうですね。おめでとうございます、アン様」

アンはついに現代の地上でのマイホームを手に入れた。

ふん!凛穂は揶揄からか甲斐がいが無いわね!

少しくらい悔しそうにしてくれたっていいのに!

アンは凛穂が自分を差し置いて裕太と親密そうに過ごしてきている事を知っていて完全に嫉妬しライバルとして見ていた。

(私はどこまでいってもアン様に仕えてる天使である事に変わり無いですから。いずれにせよアン様の願いも叶った様で私は何よりです)

しっかしこうなってくると裕太のほかの女達が邪魔になってくるわね……!

いらいらするわ……!

でもこの星の可愛い子達に変わり無いのよね……!じれったいわ……!

あんなに奥手だったのにどうしてあんなに積極的になっちゃってるのよ……!

いつの間に一体何が有ったのよ……!

まぁ私の計画の邪魔にならないならどれも些末さまつな事よ!

裕太、早く帰ってこないかしら!

かくしてアンは裕太の帰還を待つ事になった。

後書き

凛穂も苦労がえないですねぇ。

ちなみに凛穂がアンにとって理想の天使だったりします。

凛穂は自分が家でごろごろしていても文句一つ言わずに自分の代わりに仕事を淡々たんたんとこなし配下はいかの天使達を統率とうそつしてくれる有能でプロフェッショナルな天使という訳です。