[R18] 優しく俺様系で女が好きな天才新社会人、異世界を救う (JP) – 1章 3節 11話 地球の女神 – 共謀 (アン視点)
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青年男性向け – ソフト – R18
第3節 幼馴染 (第1章 勇者の村)
第 11 / 19 話
約 4,300 字 – 5 場面 (各平均 約 860 字)
1/5.「『』が来てあげたわよ~?どこ~?」
これはデスゲームが始まる遥か前の事。
「マナリス~!大親友のアンが来てあげたわよ~?どこ~?」
アンは突然マナリスの家にやってきてマナリスを探した。
「あ、アン。いらっしゃい」
マナリスはアンが来た事に気付き返事をした。
「何してたの?」
アンはマナリスがしていた事が気になった。
「わたくしは今後の計画を立てていました」
マナリスは自分がしていた事を明かした。
「見たい!」
アンはマナリスが楽しそうな事をしているのなら自分も楽しみたかった。
「宜しいですよ。こちらへどうぞ」
マナリスは快くアンを専用の部屋へと案内する事にした。
「ここで何してるの……?」
アンは司令部の別室の様な場所に来てマナリスはここで何をしているのだろうと気になった。
「この部屋では裕太さんが来た時に備えて準備をしているのですよ」
マナリスは裕太が来るのに備えて惑星をカスタマイズしていた。
「あ、例の?」
アンはあの事かなと思った。
「はい。二度と裕太さんが誰にも連れ去られたり取り上げられる事の無い様私達の間で行き来させる計画の事です」
マナリスはこの計画に命を懸けていた。
2/5.「で順調?」
「へー。で順調?」
アンは見て回りながらマナリスに計画の進捗を訊いた。
「はい。わたくしの世界は勇者の到来を待ち望んでおりますのでいつでも裕太さんに来ていただけます」
マナリスの惑星カスタマイズは順調であり既に世界最高クラスの勇者でなければ世界を救えない様な状況になっていた。
「そ!私も裕太が卒業したら異世界召喚の件交渉してみるつもりだから」
アンとしては裕太が大学を卒業してから接触を試みるつもりだった。
「はい。その様にお願いします」
マナリスはそうなるのが待ち切れなかった。
「うん!任せといて!――で、これなぁに?」
アンは元気良く返事をし気になる物を見付けた。
「これは種族の分布図でしてヒューマンやエルフ、魔族達の分布を表している世界地図です」
マナリスはそれの説明をした。
「へー。なんかいっぱいいるんだね」
アンの科学の世界には神や天使を除けば魔力を封印されたヒューマンしかいない為その地図の多種族ぶりに驚いた。
「はい。ほぼ全ての種類を揃えておりますので」
マナリスはお陰様でアンマナレー商会での稼ぎにより全種族を揃える事が出来ていた。
3/5.「でこの光ってるのは何?」
「へー。でこの光ってるのは何?」
アンは世界地図で光っているものが何なのか気になった。
「光っているものは高ランクの魂でして世界の重要人物に特別に色を付けているのです」
マナリス重要人物の所在地が分かる様に特別に色を付けていた。
「へー。じゃあこれは誰?」
アンは試しに1つ選び指で指し示して訊いてみた。
「ちなみに鑑定魔法を使ったりこの様に指で押すと詳細が表示される様になっていますよ。――」
マナリスは詳細の表示の仕方をして見せた。
「おー!便利ね!」
アンはなんて便利な物なんだと思った。
「はい。結構しました。――ちなみにこの方(かた)はヘルトルーデ。ヘルトルーデ・サキュバス王国のサキュバス女王です」
今のマナリスにとっては端金(はしたがね)で買える物だがお金の無かった頃の初心を忘れてはいなかった。
*この場合初期からいる人物が国を造っておりその時点では苗字が存在しない為名前+種族名での建国になる。*
*また苗字とは元は爵位の名、つまり貴族のものでありそれは王などといった君主が与えるもので君主は自身が頂点であり誰からも苗字を下賜(かし)される立場ではないなどという理由で日本の天皇やイギリス、インドネシア、モンゴル、ミャンマーの王など苗字を持たないかあるいは姓を必要としていない君主も多い。*
そしてその人物の事を話した。
4/5.「でも『』って何だっけ?」
「げっ……でもサキュバスって何だっけ?」
アンは何となく嫌悪感を示したもののサキュバスが何なのかピンとこずマナリスに訊いてみた。
「サキュバスとは夢魔族の女性の事です」
マナリスはアンが理解しやすい様端的に説明した。
「女性なのは分かったけどどういう種族なの?」
アンはサキュバス族がどういう種族なのか知りたかった。
「サキュバス族はカテゴリーとしては魔族で夢魔の名の通り夢を操って淫夢を見せたりといった淫魔法の使い手でもあります」
マナリスはサキュバス族の事を端的に話した。
「なんかエッチだね!でも淫魔法って?」
アンは「淫魔法」に興味津々だった。
「淫魔法は文字通り淫らな事に関する魔法で淫夢の操作のみならず相手の分泌液から生命力を得たり性感帯の感度を上げたり性的な欲求を増強させたりする事が出来る様ですよ」
マナリスはサキュバス族ではないが自分が知っている限りで端的に説明した。
「へー!じゃあこの山奥のコイツは?」
アンはサキュバスについての知的好奇心が満たされた為次に移った。
「この方はアードルフ。アードルフ・ドワーフ王国のドワーフ王で正確に言うと山の中に洞窟が有りましてその洞窟の王都の王城にいらっしゃいます」
マナリスはアードルフの話をした。
5/5.「じゃあこのピンク色のコイツは?」
「へー!洞窟かー。じゃあこのピンク色のコイツは?」
アンはそこが洞窟だったのかと驚かされながら次に移りピンク色のものを指差した。
「ピンク色のはわたくしが神託を下ろしている人物でその方は聖女エミリアです」
マナリスはエミリアの話をした。
「へー。でも神託って何してるの?」
アンは他所(よそ)の女神がどの様な神託を下ろしているのか知りたかった。
「わたくしの場合は最低限ですが例えば『聖女エミリア、聴こえますか。バシュラール砂漠で再び戦争が起きようとしています。一般市民を救済してください』という様な言い方です」
マナリスは実際に下した神託をアンに言ってみせた。
「おー!マナリスあんたいつに無く女神っぽいわね!」
アンはマナリスに女神らしい一面が有るのだなと感心した。
「そ、そうですかね……?エヘヘ」
マナリスはアンが褒めてくれて嬉しかった。
「ま!とりあえずマナリスも順調みたいだしこのまま頑張ってくわよ!」
アンは頭を使って疲れた為適当にまとめていつも通りジュースやお菓子などただ飯を食おうとした。
「それではこのお部屋はこの辺りにして一緒に何か美味しい物でも食べますか?」
マナリスはアンの気持ちを察しスイーツパーティーを提案した。
「そうこなくっちゃ!さぁ行くわよ!」
アンはただ飯のスイーツが楽しみでしょうが無かった。
かくしてアン達は世界神のティアラ達を欺(あざむ)く共謀を推し進めた。
後書き
アン達はこの共同プロジェクトを知られない為に細心の注意を払っています。
またこのプロジェクトのポイントとしては先ず合法でお互いの合意のもとにアンがマナリスに勇者を派遣し、その勇者がマナリスの戦えど戦えどちっとも世界が救われない程のロクでもない星で永遠に勇者活動を行い続けるというもので、もちろん定期的にアンの星に帰省したりピンチの際には一時的に返還するという行き来も想定しており、仮にアンに世界神ティアラからその勇者の派遣を要請されたとしても、アンは既に派遣済みであってもその勇者を呼び戻す義務が有るのですが、派遣先が別の世界(世界神カトラスの魔法の世界)であれば世界神ティアラの管轄外である為、その要請に応じる必要が無く理論上は世界政府の要請に応じる事無く自分の勇者をキープし続ける事が出来る事です。
ちなみに既にこのやり方で身内で勇者などを共有している神々は数多くいるのですがその様にとても大事にされている勇者まで派遣する様に世界神政府が命じる時はおそらく世界に危機が訪れる時です。
そしてもちろんティアラが何が何でも欲しい勇者であればその限りではないでしょう。