[R18] 優しく俺様系で女が好きな天才新社会人、異世界を救う (JP) – 1章 2節 27話 科学の世界の女神 – 竿姉妹同盟 (ティアラの視点)
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青年男性向け – ソフト – R18
第2節 異世界の女神 (第1章 勇者の村)
第 27 / 28 話
約 4,000 字 – 4 場面 (各平均 約 1,000 字)
1/4.「やったな『』!」
「やったなティアラ!」
カトラスはついに待ち焦がれたアベルの魂を手に入れる事が出来て大変喜んでいる。
「ええ!やったわねカトラス!」
ティアラもとても喜んでいてティアラとカトラスはパチン!とハイタッチした。
「ベアトリスとスカーレットにはわりぃ事しちまったけどな」
スカーレットは結局ジェイドと結ばれられずベアトリスが魔王ジェイドが死んでしまって慟哭(どうこく)していたのには世界神の2人もさすがに堪(こた)えていた。
「そうね。でも私達にはアベルが必要だから。まぁベアトリスちゃんとスカーレットちゃんには別の魂で埋(う)め合わせてあげましょうよ。この魂はあげられないけどベアトリスちゃんもスカーレットちゃんも別にアベルにこだわってはいないのだし」
ティアラは別にアベルにこだわっている訳ではないベアトリスとスカーレットには他の魂で埋め合わせをしようと思っていた。
「だな。あたしがテキトーに魂とか金とか見繕(みつくろ)っとくわ」
カトラスも埋め合わせ案には賛成で魂とかお金とかをアーベル経由で流そうかと思っていた。
「カトラスにだけ負担を背負わせる訳にはいかないわ。私も何か出せる物が有ったら出すわよ?だって友達だもの」
ティアラはカトラスにだけ負担を背負わせたくなかったし自分もそれなりの勇者をスカーレットに流す用意は有った。
「そう言ってくれるのは嬉しいけどよ。この世界はあたしの世界だしこの世界の不始末(ふしまつ)の責任はあたしに有んのさ」
カトラスはベアトリスの一件は自分の魔法の世界での出来事であり自分の世界の後始末は自分でしたかった。
「とは言ってもねぇ」
ティアラは少し悩ましそうに考え込んでしまった。
「後始末まであたしが請(う)け負(お)うのには理由が有る。あたしはお前に感謝してんのさ。昔のお前はベアトリスみたいに独占(どくせん)欲が強かったからな。そんなお前が今度こそアベルを共有(きょうゆう)してくれるつってんだからよ」
カトラスはあのティアラが改心しアベルを共有させてくれるそうだから後始末ぐらい快(こころよ)く引き受けたかったのだ。
「カトラス……。それは私も反省してるの。昔の私は未熟だったからね。でもこれからはアベルと私達で愛し合いましょう?」
ティアラはこれまでの事を反省しているしこれからはカトラスとも上手くやっていきたいと思っていた。
「ああ!愛し合おうぜ!ダチ公!」
カトラスはティアラに抱き絞めた。
「あらあら。まぁでも一緒に依頼を出したんだし一緒にやったんだから後始末も一緒にさせてよ、ね?」
ティアラはカトラスを抱き締め返したがやはり後始末の件は自分も一緒にしたかった。
「分かったよダチ公……!」
カトラスも嬉しさのあまりティアラからの要求を呑んだのだった。
2/4.「さて、これからどうしようかしら?」
「さて、これからどうしようかしら?」
ティアラはカトラスにこれからどうするか訊いた。
「どうするって、あー。お前んとこの女神に返さねぇといけねぇんだっけ」
カトラスはアンの事かと思った。
「そうなのよねぇ」
ティアラはアンと約束しておりアンとの約束を守る為にアベルの魂を1度アンに渡さなければならず早速使いたいのに使えなくて難儀(なんぎ)していた。
「えっと、お前んとこの女神に返す。で、あたし達もハーレムに加わるんだろ?」
カトラスはティアラと何度も話したハーレム構想について訊いた。
「そう。でもあの子独占欲強いから内緒に、ね」
ティアラはアンがアベルを使った後没収する予定なのだがそれまで待てず自分もハーレムに加わりたいと思っている。
「いや普通にこいつは特別な魂だから没収するぜ、で良くね?」
カトラスならそうするしティアラもそうするべきだと思っている。
「それがあの子大きな商会を作っちゃったし影響力も凄いからねぇ。敵に回すと反政府陣営のシンボルにされちゃうかもよ?」
ティアラはアン達に対し今後の事を恐れ強権を発動する事が出来なかった。
「言われてみりゃそうだな。てかあたしもマナリスがうちの世界の女神だからヤベェのか」
カトラスはマナリスがアベルに固執しているのは知っているし自分もティアラと同様にアンマナレイ商会を敵に回してはいけないのだなと思った。
「そうね。ヤバいわよ。レオンハートとアベルファンクラブ会長のベルティーユがどんな入れ知恵をするやら」
ティアラはアンマナレイ商会の背後に世界神レオンハートと某ファンクラブ会長ベルティーユがいる事には既に気付いておりアン達を邪見(じゃけん)に扱ってこちらを糾弾(きゅうだん)する隙(すき)を与えたくなかった。
「じゃあぜってぇにお前んとこの女神には返さねぇといけねぇのか」
カトラスはその事を強く思い知らされた。
「そう。で、もしそうなったらレオンハートもベルティーユも出張(でば)ってくるはずよ」
ティアラはアベルの魂をアンに渡したらレオンハートとベルティーユが与えた恩義の回収に動くと読んでいた。
3/4.「で、どうするんだ?」
「だろうな。こすい連中だぜ……。で、どうするんだ?」
カトラスはティアラの戦略力を評価しておりティアラの考えが聞きたかった。
「まぁ普通にいけば私達が返す、アンが使う、マナリスちゃんの星に行く、レオンハートとベルティーユが出張ってくる、でも基本的にはアンとマナリスちゃんの星を行き来する、といったところかしらね」
ティアラは自分達が何もしなければどうなるかの流れをカトラスに話した。
「ならもうこのまま持ち逃げしねぇか?」
カトラスはしたいと思っていた事を言った。
「それが難しいわ。だってアーベルは闇オークションの稼業を再開するはずよ。そしたらアーベルが魂を取り上げられたってみんなは思うはず」
ティアラは持ち逃げ案は難しいと思っている。
「そりゃアーベルなら口止めさせりゃあ良いだろ」
カトラスはそれならアーベルを口止めすれば問題無いと思っている。
「仮にアーベルが失踪し戻ってきた最もそうな理由を言ったところでみんながそれで納得するかしら?少なくともレオンハートとベルティーユは信じないはずよ」
ティアラは口止めは無意味とは言わないがレオンハートとベルティーユを納得させられるとまでは思えなかった。
「だよな……じゃあどうすりゃ良いんだ……」
カトラスは頭を抱えた。
「とりあえず私達が竿姉妹同盟を作るのは良いのよね?」
ティアラはとりあえずそもそも論に戻った。
「もちろんだぜ!」
カトラスに全く異論は無かった。
4/4.「で、そこに『』を加えても良いのよね?」
「で、そこにプリシラを加えても良いのよね?」
ティアラはアベルと縁の有るプリシラも竿姉妹同盟に加えたかった。
「当ったりめぇよ!」
カトラスはそれについても異論は無かった。
「で、他の女達は?」
ティアラは他の女性達についても訊いた。
「女じゃねぇけどレオンハートはあいつは絶対駄目だわ。もし腹黒かったらアベルを使ってサーティーン様を狙うか他の世界神と戦争するか内戦するか最悪の場合嫉妬(しっと)とか復讐で殺しちまうだろうし」
カトラスはレオンハートは何を考えているか分からない為信用出来なかった。
「そうねぇ。あとこれは私の意見だけどベルティーユは駄目ね。アベルを手に入れたらクーデターを起こすかもしれないわよ。それに私達に返すぐらいだったら心中(しんじゅう)しちゃうかもしれないし」
ティアラはベルティーユのアベルへの思いが強く思いがゆえに何を仕出(しで)かすか分からない為信用出来なかった。
「それも困るなぁ。ベルティーユはあたしの世界の女神だし。ま、あたしから言えるのはどうしてもアベルじゃなきゃ駄目、って女なら入れてやってもいいかなって感じだな」
カトラスは同盟に加える女は本当の意味でアベルを愛している女だけで良いと思っている。
「そうよね。それはとっても大事よ。ま、いずれにせよアンに返す前に本当にアベルの魂か私達で検証してみる?」
ティアラは本題に入った。
「そりゃ最高だな!『検証』といこうぜ!」
カトラスはティアラの案に大賛成だった。
かくしてティアラとカトラスは竿姉妹同盟を結成し回収した魂をアンに返す前に本当にアベルの魂なのか検証する事にした。
後書き
アン達がアンマナレイ商会を作った効果はアン達の活動資金獲得だけでなくこの様にティアラ達への牽制(けんせい)にもなっていました。
おまけにレオンハートとベルティーユはいずれアベルの魂を手に入れるティアラ達からアン達がアベルの魂を返してもらったら貸してもらう、アン達がアベルの魂を返してもらえなかったらティアラ達の責任を追及する、とどちらに転んでも美味しい状況だったりします。
またティアラはアン達にユウタの事を忘れさせるべく良さそうな勇者を宛(あて)がっているのですがアンの我がままさが幸(さいわ)いして「(プレゼントは)あれじゃなきゃ嫌!」という様に拒否しておりまたレオンハートやベルティーユからもティアラ達は時間を稼ぎながら他の勇者に目移りさせようと魂を送ってくるかもしれないからそうなったら拒否しよう。勇者を貸してほしかったらうちの女勇者を貸してあげる。という様な入れ知恵をされている為余計にティアラからの勇者には目向きもしていないという感じです。
またティアラ達はベアトリスやスカーレットにも早速別の魂を宛(あて)がう事で他の魔王に目移りさせようと考えています。
まぁそれでも目移りしなければ竿姉妹同盟入会試験合格という訳です(笑)